2015年
5月
8日
|
02:00
Europe/Amsterdam

「メルセデスAMG GT 」を発表

メルセデス・ベンツブランド傘下で「究極のハイパフォーマンス」を追求するブランド「メルセデスAMG
メルセデスAMG社がモータースポーツで培った独自の技術を惜しみなく投入
スポーツカーでありながら日常の快適性と高い安全性を実現
メルセデス・ベンツ日本株式会社(社長:上野金太郎、本社: 東京都港区)は、「メルセデスAMG GT」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて本日より注文受付を開始します。なお、「メルセデスAMG GT S (以下、GT S)」の発売は本年5月中旬を、「メルセデスAMG GT (以下、GT)」の発売は本年9月以降を予定しています。
「モータースポーツこそが技術力の優位性を何よりも端的に示す」、この確固たる信念に基づき、AMG(エーエムジー)は1967年に誕生しました。その名は、創立者のハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(Aufrecht)、パートナーのエバハルト・メルヒャー(Melcher)、アウフレヒトの出生地グローザスパッハ(Grossaspach)の頭文字から取られています。当初はメルセデス・ベンツの市販車をベースに独自の改良を施したレーシングマシンを製造し、数々のレースにおいて輝かしい成績をおさめてきました。1988年からはメルセデス・ベンツと本格的なパートナーシップを組み、中核となるモータースポーツ活動を通して培ったレーシングカーテクノロジーとメルセデス・ベンツの最先端技術を結集し、メルセデスのハイパフォーマンスモデルの開発とエンジンの生産を行っています。
今回、「メルセデスAMG GT」の導入を機に、メルセデス・ベンツブランドの傘の下で「究極のハイパフォーマンス」を追求するブランドとして、「メルセデスAMG」ブランドをローンチします。「究極のエクスクルーシブ性」を追求する「メルセデス・マイバッハ」とならび、メルセデス・ベンツの両極の「究極」を担うことになります。
「メルセデスAMG GT」は、「SLS AMG」に続く、メルセデスAMG社による完全自社開発スポーツカー第2弾です。“Handcrafted by Racers.“をスローガンに掲げ、何よりもスポーツカーを愛する人のために、モータースポーツを心から愛する者たちが創り上げました。
専用に新開発されたAMG4.0リッターV8直噴ツインターボエンジンは、徹底した軽量化やドライサンプ潤滑システムによる低重心化、また2基のターボチャージャーをV8エンジンのVバンク内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトがもたらすコンパクト化と吸気経路の最適化など、メルセデスAMGが持つテクノロジーが詰まったエンジンです。
アルミニウムを中心とする素材を適材適所に配置することで、軽量でありながら非常に高い強度を実現したアルミニウムスペースフレームを採用。さらにフロントミッドシップエンジンとトランスアクスルレイアウトのトランスミッションにより、理想的な47:53の前後重量配分を実現しました。
一方、メルセデスの安全運転支援システム「レーダーセーフティ」や350リッター(VDA方式)の十分な容量を確保したラゲッジルームなど、スポーツカーでありながら日常の快適性と高い安全性も実現しています。
「メルセデスAMG GT」の特長
新開発AMG 4.0リッターV8直噴ツインターボエンジン
“One man - one engine”、これは、メルセデスAMGの厳格な品質基準に従って、ひとりのマイスターが最初から最後まで責任を持って一基のエンジンを手作業で組み上げるというメルセデスAMGの哲学です。
「メルセデスAMG GT」の心臓部には、専用に新開発されたAMG 4.0リッターV8直噴ツインターボエンジン「M178」が搭載されます。砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせることで、乾燥重量209kgと軽量化しながら高い強度を実現しました。また、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE®摩擦低減加工を施すことで、フリクションロスを低減するとともにエンジンの軽量化にも貢献しています。
オイル供給方式はドライサンプ潤滑システムを採用し、オイルパンをエンジン底部から排除することでウェットサンプ潤滑方式採用時よりエンジン搭載位置を55mm低くすることが可能となり、車両の低重心化を実現しました。また高い横加速度が発生する高速コーナリング時での安定したオイル供給を可能としています。
2基のターボチャージャーはV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトとしました。エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸気経路を最適化することで、優れたレスポンスを実現します。
これらの最新技術により、GTは最高出力462PS(340kW)、最大トルク600Nm、GT Sは最高出力510PS(375kW)、最大トルク650Nmを発揮します。GT Sはパワーウエイトレシオ3.08、0-100km/h加速 3.8秒を実現しました。
ダイナミックエンジントランスミッションマウント
エンジンマウントとトランスミッションマウントそれぞれに磁性体入の液体可変マウントを搭載。各種センサーからの情報によりドライビングの状況を検知して、マウントの硬さを自動で調整します。通常走行時は柔らかいマウントによってドライブトレインからのノイズと振動を効果的に遮断し快適性を高めます。ダイナミックなドライビング時にはマウントを硬くすることでドライブトレインのロールモーションを減少しクイックなコーナリングを実現します。*GT Sにオプション設定
AMGスピードシフトDCT
エンジンパワーを途切れることなく駆動輪に伝え続けるデュアルクラッチ式トランスミッションを採用。素早いシフトチェンジによって、ドライバーのアクセルワークに瞬時に反応し、シームレスな加速を実現します。燃費と快適性を優先する「C(Comfort)」、よりスポーティな「S(Sport)」と「S+(Sport Plus)」の3つのシフトモード、様々なパラメーターを個別に設定できる「I(Individual)」を設定しました。GT Sには、サーキット走行のための「RACE」モードも搭載しています。
軽量化と高剛性を両立するアルミニウムスペースフレーム
ボディは、軽量、低重心、高強度という3つを最適化するという目標に従い、異なる素材を適材適所に配置しました。スペースフレームの90%以上にアルミニウムを採用したほか、フロントモジュールはアルミよりもさらに軽いマグネシウム製とすることで回頭性を向上し高い俊敏性に貢献しています。またテールゲートにはアルミよりも少ない重量で必要な強度が得られる高強度スチールを採用することで徹底的に軽量化を追求しました。
フロントミッドシップ&トランスアクスルレイアウト
フロントアクスルの後方にレイアウトした新開発AMG 4.0リッターV8直噴ツインターボエンジンと、リアアクスルに配置したトランスミッションとの間をトルクチューブで接続し、内部で超軽量のカーボンファイバードライブシャフトを回転させて、強大なエンジンパワーをリアアクスルへ伝達しています。このレイアウトにより前後重量配分は47:53と理想的な比率を実現しました。
GTには機械式AMGリミテッド・スリップ・デフを装備し、あらゆる走行状況で強力なトラクションと安定感あるハンドリングを提供します。GT Sには電子制御AMGリミテッド・スリップ・デフを装備し、走行状況と路面の摩擦係数に応じたより素早くきめ細かな可変ロッキング機構によって、トラクションおよび限界領域におけるコーナリングスピードをいっそう向上させます。
前後ダブルウィッシュボーンサスペンション
足回りには、モータースポーツの技術が直接フィードバックされたダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用しています。ホイール支持とサスペンション機能を分離し、スプリングストラットとダンパーストラットを下側のラテラルリンクで支えるため、上下動を最小限に抑えつつ正確無比なハンドリングを実現します。ウィッシュボーンとステアリングナックル、前後ハブキャリアを鍛造アルミニウム製とすることで、ばね下重量を軽減しながら非常に高い剛性を確保しました。
さらに、GT Sには、電子制御ダンピングシステムを搭載した「AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション」を装備しました。「C(Comfort)」、「S(Sport)」、「S+(Sport Plus)」の3つのサスペンションモードを選ぶことで、走行状況に応じ減衰特性を調整できます。
AMGダイナミックセレクト
快適なクルージングからサーキットでのダイナミックなパフォーマンスまで、センターコンソールのコントローラーを操作するだけでドライバーが望むキャラクターにセッティング可能なシステムです。トランスミッションのギアシフトプログラムに加え、エグゾーストシステムを含むエンジン特性、サスペンション*、ステアリング特性、3ステージESP®、セーリング機能とECOスタートストップ機能、リトラクタブルリアスポイラーの作動プログラムが連動して変化します。また、GT Sには「RACE」モードが追加され、サーキットでの停止状態から最適な加速を可能にします。*GT Sのみ
・C(Comfort)
快適性と燃費重視のモード。
・S(Sport)
ワインディングなどでスポーティなドライビングを楽しむためのモード。エグゾーストサウンドは控えめなままで、3ステージESP®はON。ロードフィールを高めるためにAMGパラメーターステアリングのパワーアシスト量が減少します。
・S+(Sport Plus)
AMG V8ならではのエグゾーストサウンドとともに、サーキットなどで非常にダイナミックなドライビングを楽しむためのモード。3ステージESP®はON。
・I(Individual)
エンジン、エグゾーストシステム、サスペンション*、トランスミッション、3ステージESP®のパラメーターを個別に設定できるモード。
・RACE(GT S専用)
サーキット走行のためのモード。
AMGパラメーターステアリング
舵角に応じてギア比を変化させることにより、ロック・トゥ・ロックの回転数を減少。駐車時や市街地など、ステアリングを大きく操作する場合の操作量を減らしながら、高速走行時には優れた直進安定性を実現します。さらに車速だけではなく、AMGダイナミックセレクトのドライブモードによってもパワーアシスト量が変化します。スポーティなドライビング時にはアシスト量が減り、正確なステアリングフィールと路面からのダイレクトなフィードバックを得ることが可能です。
3ステージESP®(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)
高レベルな安全性を確保する標準モードの「ESP® ON」、システム介入前に一定のドリフトアングルを許容するスポーティなセッティングの「ESP® SPORT Handling」、サーキットでの高度にダイナミックなドライビングのためにESP®がオフになる「ESP® OFF」の3つのモードを備えた「3ステージESP®」を標準装備しています。さらに、カーブダイナミックアシストが高速コーナリング時に後輪内側にブレーキをかけてアンダーステアを減少させるため、ダイナミックな走りを安心して堪能することができます。
AMG強化ブレーキシステム
GTは前後に360mmドリルドベンチレーテッドコンポジットディスクを装備し、ハイパフォーマンスに対応する強大な制動力と耐フェード性、ペダル操作に対する優れた応答性を発揮します。GT Sにはパフォーマンスの向上に対応し、フロントにより大径の390mmディスクを装備しました。さらに「AMGカーボンセラミックブレーキ」*は、1,700℃の高温で真空強化処理され硬度が高められており、サーキット走行時などでも強力な制動性能と正確なコントロール性能、優れた耐フェード性能を発揮します。*GT Sにオプション設定。
AMGパフォーマンスエグゾーストシステム
マフラー内のエグゾーストフラップによりエグゾーストノートを切り替えるシステム。トランスミッションがC(Comfort)、S(Sport)モードのときはエグゾーストフラップを閉じることで、住宅街はもちろん長距離クルージングなどにも最適な落ち着いたサウンドを響かせます。ダイナミックな走りが味わえるS+(Sport Plus)、RACEモードでは、エグゾーストフラップが開き、加速時やシフトダウンによる自動ブリッピング時などにモータースポーツを彷彿とさせるエモーショナルなサウンドを発生します。なお、C、Sモードの際にも専用スイッチの操作によりエモーショナルなサウンドを楽しむことが可能です。*GT Sに標準装備
メルセデスの高い安全性
レーダーセンサーにより先行車を認識して、設定速度の範囲内で車間距離を適切に維持して追従するとともに、先行車が停止した場合は減速して停止する渋滞追従機能を備えた「ディストロニック・プラス」やドアミラーの死角範囲をレーダーによってモニターして危険性を警告する「ブラインドスポットアシスト」、ドライバーの疲労や不注意による走行車線の逸脱をステアリングを微振動させてドライバーへ警告する「レーンキーピングアシスト」などを含む先進の安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」を標準装備し、高い安全性と快適性を実現しています。
多機能を直感的に操作可能な最新のCOMANDシステム
ナビゲーションやオーディオなど多機能を司る最新世代のCOMANDシステムを採用し、ドライバーの運転を最大限サポートします。高精細でわかりやすいアニメーション表示と、指で触れることでカーソル移動や文字入力などができるタッチパッドとコントローラーで直感的にシンプルに操作することが可能です。
十分な容量を確保したラゲッジルーム
ラゲッジルーム容量は350リッター(VDA方式)を実現しました。テールゲート開口部が大きく積みおろしも簡単に行うことができ、日常使用に十分な実用性を備えています。また、リアバンパーの下側に足を近づけることで、テールゲートを自動開閉することができる「ハンズフリーアクセス*」も設定しています。
*GT Sに標準装備、GTにパッケージオプション設定。
力強く自信に満ちたエクステリア
「メルセデスAMG GT」は、スポーツ性とエモーション(感情)を表現したモデルであり、力強いパワードームを備えたロングノーズとショートデッキ、大径ホイール、幅広のテールエンドにより典型的なスポーツカーのスタイルを形づくっています。また、ショートデッキとすることで逞しいショルダーが生まれ、きわめて力強い姿勢を作り上げました。大きくアーチを描く曲面を多用することで官能的で彫刻のようなエクステリアが与えられ、サイドビューは、ドーム形に弧を描くルーフラインが目を惹き、サイドウォールの線や面は大きく絞り込まれつつリアエンドへと流れ込みます。サイドのエアアウトレットはフィンを2本備えたメルセデスのスポーツカーの伝統的なスタイリングを受け継いだデザインとなっています。
力強く自信あふれるフロントマスクは、スリーポインテッドスターを中央に配した立体的なダイヤモンドグリルと水平のルーバーが特徴的です。LEDハイパフォーマンスヘッドライトは、LEDドライビングライトやウインカーを眉状にデザインするとともに、3個の独立したハイビームリフレクターを備え、「メルセデスAMG GT」の夜の顔を演出しています。
リアは、広いショルダー部、表情ゆたかなLEDリアコンビネーションランプにより、全体にエモーショナルなエクステリアとなりました。また、約120km/hを超えると自動的にリフトアップし高速走行時のスタビリティを高めるリトラクタブルリアスポイラーを採用しています。
官能的でエモーショナルなインテリア
インテリアデザインもエモーションを具現化しています。きわめて低く構えたスポーティなプロポーションが生み出す独自のゆったりとした空間。ドアを開いた瞬間に目を惹く、奥行きの深い傾斜したダッシュボードとV8エンジンをモチーフにデザインされたセンターコンソール、航空機のコックピットのような雰囲気を醸し出すインテリアが「メルセデスAMG GT」が持つダイナミックな性格を強調し、乗員に高揚感をもたらします。
メーカー予定小売価格(消費税込み)は以下の通りです。
モデル
ステアリング
エンジン
メーカー予定小売価格
(  )内は消費税抜き車両本体価格
メルセデスAMG GT
左/右
4.0L、V8
直噴ツインターボ
15,800,000
(¥14,629,630)
メルセデスAMG GT S
左/右
4.0L、V8
直噴ツインターボ
18,400,000
(¥17,037,037)
*   上記のメーカー予定小売価格は、付属品価格、税金(消費税を除く)、保険料、登録に伴う諸費用を含まない車両本体価格です。また「自動車リサイクル法」に基づく、リサイクル料金が別途必要となります。メーカー希望小売価格は参考価格です。価格は販売店が独自に定めておりますので、詳しくは各販売店にお問い合わせ下さい。
なお、「メルセデスAMG GT」にも、新車購入から3年間走行距離無制限の一般保証・メンテナンスサービスと24時間ツーリングサポートを無償提供する総合保証プログラム「メルセデス・ケア」が適用されます。さらに、メルセデス・ケア終了後の有償の保証延長プログラムとして、一般保証および24時間ツーリングサポートを2年間延長する「保証プラス」をご用意しています。
オーナー向けイベント
「メルセデスAMG GT」をご購入されたお客様を対象に、サーキットにてご自身の車でドライブいただく走行会などのイベントを実施予定です。オーナー同士やメルセデス・ベンツ日本とのつながりを密にすることで、ご購入後もさらに、メルセデス・ベンツやメルセデスAMGのファンになっていただくことを目的としています。