2011年
7月
27日
|
02:00
Europe/Amsterdam

ダイムラー、第2四半期決算で記録的水準を達成:EBIT 25億8,100万ユーロ

・ 純利益17億400万ユーロ(前年同期: 13億1,200万ユーロ)
・ 売上高は前年同期を大きく上回る263億ユーロ(前年同期: 251億ユーロ)
・ メルセデス・ベンツ・カーズEBIT、四半期として最高の15億6,600万ユーロ(前年同期: 13億7,600万ユーロ)
・ 2011年通期業績見通し: 継続事業EBITは2010年実績を大きく上回る見込み
 
ダイムラーAGは7月27日、2011年第2四半期決算を発表しました。それによるとグループEBITは、四半期としては史上最高水準の25億8,100万ユーロとなっています(前年同期:21億400万ユーロ)。
 純利益は17億400万ユーロ(前年同期:13億1,200万ユーロ)と、やはり記録的水準を達成。1株当りの収益は1.51ユーロとなりました(前年同期:1.18ユーロ)。
 ダイムラーAG取締役会会長兼メルセデス・ベンツ・カーズ統括のディーター・ツェッチェは「第2四半期は販売台数、売上高、EBITとも非常に好調に推移しました。EBITがきわめて好調となった主な要因は、ほぼすべての部門で車両出荷が増えたことです。とくに、メルセデス・ベンツ・カーズは販売台数で過去最高、EBITも四半期として史上最高の値を記録しました」と述べています。
 ダイムラー・トラック、メルセデス・ベンツ・バンでも販売台数がすべての主要地域で前年同期より大幅に増加しました。また、ダイムラー・ファイナンシャルサービスでは、リスクコストの減少がプラスの要因となりました。
 ツェッチェはさらに「今年前半6ヶ月の業績が非常に好調だったことから、2011年業績はダイムラー創業以来、有数の水準となる公算がさらに高まりました。通期グループEBITは当初の予測を超え、2010年実績を大幅に上回るものと見込まれます」と続けています。
 販売台数は6%増
2011年第2四半期のグループ販売台数は52万7,600台(乗用車・商用車合計)で、前年同期を6%上回りました。
 グループ売上高は5%増の263億ユーロ(前年同期:251億ユーロ)。為替変動の影響を除いた増加率は9%となります。
 産業部門の純流動性は非常に順調に推移し、2011年6月30日現在で115億ユーロと高い水準にあります(2010年12月31日:119億ユーロ)。フリーキャッシュフローのプラスと、ファイナンシャルサービス事業によるグループ内部での配当支払いは、2010年配当支払い額20億ユーロにより相殺されました。また2011年後半には、監査役会の承認のもと、ドイツ年金計画資産へさらに最大20億ユーロを拠出する計画です。
 第2四半期末現在、ダイムラーの従業員は全世界で26万6,114人(2010年6月30日:25万7,658人)。このうちドイツは16万6,840人となっています(2010年6月30日:16万3,507人)。
 部門別の詳細について
メルセデス・ベンツ・カーズの業績は引き続き好調で、販売台数が35万7,600台と、第2四半期として過去最高を記録しました(前年同期:34万2,500台)。この中で、メルセデス・ベンツの販売台数もやはり過去最高の32万7,800台となりました(前年同期:31万4,400台)。売上高は4%増の146億ユーロとなりました。
 EBITは15億6,600万ユーロ(前年同期:13億7,600万ユーロ)、売上高利益率は10.7%と、やはり過去最高を記録しました(前年同期:9.8%)。増益の要因は、中型車クラスやSUVを中心に販売台数がさらに増加したことです。また、良好なモデル構成比や価格設定の改善、保証関連支出の減少も増益要因となりました。逆にマイナスの要因としては、原材料の値上がりや、新型車生産開始時の資源使用量増加、為替変動の影響が挙げられます。
 ダイムラー・トラックでは販売台数が9%増の9万1,500台(前年同期:8万3,800台)、売上高は14%増の66億ユーロとなりました(前年同期:59億ユーロ)。
 またEBITは4億7,400万ユーロ(前年同期:3億ユーロ)、売上高利益率は7.1%となりました(前年同期:5.1%)。この増益は主に、欧州と米国で販売台数が再び大幅増加に転じたことによるものです。逆に、原材料価格の高騰や、現在進めている製品攻勢に対する多額の先行支出がマイナスの要因となりました。トラックアジアのEBITは、主に東日本大震災の影響による販売台数と売上高の落ち込み(それぞれ32%減、24%減)により、減少となりました。
 メルセデス・ベンツ・バンは販売台数が14%増の6万8,000 5万9,400台)。売上高は22億ユーロで、これも前年同期を大きく上回りました(前年同期:20億ユーロ)。
 またEBITは2億600万ユーロ(前年同期:1億2,700万ユーロ)。売上高利益率は前年同期の6.4%から9.2%まで改善しました。増収増益の主な要因は、ドイツと米国を中心に市場の回復が進み、販売台数が大幅に増加したことにあります。非常な好評を得た新世代ビトーおよびビアノも、大きなプラスの要因となっています。増益要因としてはさらに、継続的な効率改善と価格設定の改善が挙げられます。逆に、原材料価格の上昇は減益要因となりました。
 ダイムラー・バスは世界販売台数(完成車およびバスシャーシ)が1万600台(前年同期:1万800台)。売上高は11億7,000万ユーロと、前年同期をわずかに下回りました(前年同期:12億1,000万ユーロ)。
 EBITは6,100万ユーロと、前年同期の好調な実績には及びませんでした(前年同期:7,900万ユーロ)。売上高利益率は5.2%となっています(前年同期:6.6%)。減益の要因は、欧州でバス(完成車)の販売台数が減少し、これをラテンアメリカとトルコでの好調によって相殺できなかったことにあります。さらに、為替レートの動向もマイナスに働きました。
 ダイムラー・ファイナンシャル サービスは、第2四半期末の販売ファイナンスおよびリース事業契約額が631億ユーロと、2010年末に比べてわずかに減少しました(1%減)。為替調整後の増減率では3%の増加となります。新規事業は84億ユーロで、7%増加しました。
 EBITは3億4,000万ユーロと、前年同期を大きく上回りました(前年同期:1億7,100万ユーロ)。増益の主な要因は、リスク対策費用の減少と金利差益の増加となっています。
 各部門のEBITはグループEBITへと調整されますが、この「調整」の部は、持分法が適用されるEADSに対する出資にもとづき案分したダイムラーの帰属分と、企業レベルでのその他の損益が中心となっています。
 今後の見通し
ダイムラーグループ2011年前半6ヶ月の業績が予測を上回り、現在も需要が堅調であることから、継続事業による通期EBITは当初の予想を超え、2010年実績を大幅に上回るものと見込んでいます。第1、第2四半期の推移から、2013年までに持続可能な形で目指している利益率実現へ向け、ダイムラーが引き続き順調に歩を進めていることが明らかになりました。このために各部門に設定した売上高利益率目標は、メルセデス・ベンツ・カーズが10%、ダイムラー・トラックが8%、メルセデス・ベンツ・バンが9%、ダイムラー・バスが6%となっています。ダイムラー・ファイナンシャルサービスについては、株主資本利益率17%の目標を掲げています。
 通期グループ売上高については、各事業部門の計画にもとづき、1,000億ユーロを大幅に上回る水準まで増加するものと予測しています。売上高は全自動車部門で増加する見込みです。
 総販売台数も大幅な増加が見込まれます(前年:190万台)。第3および第4四半期とも全部門で前年同期を上回るものと予測しています。
 メルセデス・ベンツ・カーズでは、メルセデス・ベンツの通期販売台数について、市場が全般に好調な見通しを維持していることに加え、数多くのモデルチェンジやニューモデルの投入により、前年を上回り、過去最高に達するものと予測しています。同部門は競争力を備えた最新のラインアップを備えており、Cクラスの多くのニューモデルや引き続き好調なSクラスに対する需要が堅調なことから、2011年も好調な販売が見込まれます。
 今年3月末に導入した新世代Cクラスセダンおよびステーションワゴン、新型SLKは、販売台数のいっそうの拡大に貢献しています。6月にはCクラスクーペの配車を開始、9月には新型Mクラス、そして第4四半期にはメルセデス・ベンツSLS AMGのロードスターが登場する予定です。さらに11月には、コンパクトカー市場に導入する4つのニューモデルの第1弾として新型Bクラスの発売を予定しています。
 エンジンについては、きわめてすぐれた効率を誇る4気筒、6気筒、8気筒エンジンをより多くのモデルに導入し、ECOスタートストップ機能についても搭載モデルを拡大することで、フリートCO2排出量をいっそう削減していきます。例えば、新世代CクラスのC 220 CDIは、燃費がわずか4.4リッター/100km、CO2排出量は117g/kmとなっています。
 スマートブランドについては、新世代スマートフォーツーが出揃うことで、2010年並みの販売台数を見込んでいます。
 ダイムラー・トラックは販売台数が前年に比べて増加する見込みです。景気が上向いていることから、中核市場のほとんどで大きな伸びを予測しています。西欧では、市場の拡大に支えられ、中型、大型トラック市場では引き続き首位を確保できる見通しです。NAFTA地域においても、急速に拡大するクラス6~8トラック市場で首位を獲得しています。
 日本では東日本大震災の影響により、依然として販売台数が落ち込んでいますが、他のアジア地域では受注が好調です。今年後半には日本市場も安定するものと見込まれます。また、中国を中心とした日本以外のアジア市場や、急速に成長するその他の新興市場では、いっそう地位が強まる見通しです。
 その根拠となるのが、現在の受注状況です。2011年前半6ヶ月のダイムラー・トラックの受注高は24万200台となり、過去最高を記録した2006年以降では最も多く、前年比でも42%の増加となりました。このことから、今年後半の販売台数は前半を上回ると予測しています。
 メルセデス・ベンツ・バンでも、市場の回復が続いていることから、主要市場での2011年通期の販売台数は増加すると見ています。西欧では、中型および大型バンでトップの座を守り、市場の拡大に貢献するものと予測されます。とくに米国と中国では、新型スプリンターの投入などにより、大きな伸びが見込まれます。アルゼンチンにおける生産能力増強もこれに寄与することになります。
 ダイムラー・バスでは、完成車およびシャーシの2011年通期販売台数が4万台を超える見通しですが、堅調なのはラテンアメリカのシャーシ販売だけで、西欧と北米ではバス(完成車)の低迷が続くと見られます。
ダイムラー・ファイナンシャル サービスでは今年後半、世界契約額と新規事業の伸びを見込んでいます。信用リスクコストは前年に比べて低い水準に留まる見通しですが、金利はしだいに上昇すると予測しています。
 ダイムラーグループの世界従業員数は、グループ製品に対する需要が好調なことから、2010年末に比べて増加する見通しです。