2011年
10月
31日
|
01:00
Europe/Amsterdam
ダイムラーは第3四半期も引き続き絶好調、継続事業によるグループEBITは21億1,000万ユーロ(前年同期: 20億2,200万ユーロ)
・ 第3四半期グループEBIT(特別項目を含む)は19億6,800万ユーロ(前年同期: 24億1,800万ユーロ)
・ 純利益は13億6,000万ユーロ(前年同期: 16億1,000万ユーロ)
・ 売上高は、前年同期を大きく上回る264億ユーロ(前年同期: 251億ユーロ)
・ メルセデス・ベンツ・カーズEBITは、新モデルの初期費用発生にもかかわらず11億800万ユーロを達成(前年同期: 12億9,900万ユーロ)
・ ダイムラー・トラックEBITは前年同期を上回る5億5,500万ユーロ(前年同期: 4億9,600万ユーロ)
・ 2011年業績見通しを堅持: 継続事業によるグループEBITは、2010年度実績を大幅に上回る見込み
ダイムラーAGは10月27日、2011年第3四半期の決算を発表しました。それによると、業績は引き続き好調で、グループEBITは19億6,800万ユーロ(前年同期: 24億1,800万ユーロ)となりました。ただし、特別項目調整後の、継続事業によるEBITは21億1,000万ユーロと、前年同期を上回っています(前年同期: 20億2,200万ユーロ)。
また、純利益は 13 億 6,000 万ユーロ(前年同期: 16 億 1,000 万ユーロ)、 1 株当たりの利益は 1.21 ユーロ(前年同期: 1.44 ユーロ)となりました。
第 3 四半期 EBIT が伸長した主な要因として、全部門で出荷台数が増加したことがあります。メルセデス・ベンツ・カーズの EBIT に関しては、すでに第 2 四半期にも発表したとおり、モデル構成比の変化や、近く行われるモデルチェンジの費用発生による影響を受けましたが、その他の部門の EBIT はいずれも前年同期を上回りました。
ダイムラー AG 取締役会会長 兼メルセデス・ベンツ・カーズ統括のディーター・ツェッチェは次のように述べています。「ダイムラーは第3四半期もきわめて好調な業績を達成しました。全部門とも予想どおりの展開となっています。ダイムラーは自動車誕生 125 周年に当る今年、非常によい位置に付けており、財務基盤もきわめて健全で、各部門ともそれぞれの目標達成に向けて邁進しています。一方、企業としての柔軟性もかつてないほど高まり、今後の変化にいち早く対応できる態勢を整えています」。ツェッチェは「継続事業による通期グループEBITは 2010 年実績を大きく上回る見通し」として、従来の2011年業績見通しを堅持することを改めて表明しました。
第3四半期純利益は、ルノー社およびKamaz社に対する出資金の評価損(各1億1,000万ユーロ、2,300万ユーロ)を計上しています。両社の株価急落を受け、これらの出資を適正額へと減損する必要が生じたことによるものです。
総販売台数は前年同期比11%増
世界販売台数は 52 万5,500台(乗用車・商用車合計)で、前年同期を 11 %上回りました。
グループ売上高は前年同期の 251 億ユーロを 5 %と大きく上回る 264 億ユーロとなりました。為替変動の影響を除いた増加幅は8%となります。
産業部門の純流動性は非常に順調に推移し、2011年9月30日現在で、104億ユーロ(2010年12月31日: 119億ユーロ)です。トグナム社への出資増額と年金基金への拠出金増額を除いた産業部門におけるフリーキャッシュフローも、15億ユーロと大幅なプラスを計上しました。
2011 年第3四半期末現在の従業員数は全世界で 26 万9,887人( 2010 年9月 30 日: 25万 9,943 人)となっています。このうちドイツでの雇用は16万 7,948 人(2010年 9 月30日: 16 万4,589人)となっています。
部門別の詳細について
メルセデス・ベンツ・カーズの業績は引き続き好調で、販売台数は33万7,200台と第3四半期としての過去最高を記録しました(前年同期: 31万7,500台)。うちメルセデス・ベンツ単独でも第3四半期として過去最高の31万5,400台となっています(前年同期: 29万4,400台)。売上高は前年同期の137億ユーロを上回る138億ユーロとなりました。
EBIT は、多くの減益要因が発生したにもかかわらず、11億 800 万ユーロを達成(前年同期: 12億 9,900 万ユーロ)し、売上高利益率は8%でした(前年同期: 9.5 %)。第3四半期は販売台数が史上最高を記録したものの、モデル構成比の変化や原材料価格の高騰、為替変動、近く行われるモデルチェンジ、研究開発費の増額などにより相殺されています。なお、製品品質の向上により、保証に関する費用は減少しました。
ダイムラー・トラックも引き続き好調で、販売台数は前年同期を22%上回る11万5,600台となりました。売上高も前年同期の64億ユーロを上回る76億ユーロとなっています。
EBIT は 5 億 5,500 万ユーロ(前年同期: 4億 9,600 万ユーロ)、売上高利益率は 7.3 %でした(前年同期: 7.7 %)。
このように利益が高水準で推移したのは、前年同期に比べ販売台数が増加したことが最大の要因で、地域別では NAFTA 地域、欧州、ラテンアメリカで大きな成長を達成しました。減益要因としては、原材料価格の高騰や、現在進めている製品攻勢に対する多額の先行支出、 Kamaz 社への出資金の評価損が挙げられます。
メルセデス・ベンツ・バンは販売台数が 18 %増の 6 万 3,500 台となりました(前年同期: 5万 3,700 台)。売上高は 22 億ユーロで、これも前年同期( 19 億ユーロ)を大きく上回りました。
EBIT は 2 億ユーロ(前年同期: 1 億 2,200 万ユーロ)で、売上高利益率は前年同期の 6.4 %から 9 %へと改善しました。
ドイツ、米国を中心に市場の回復が進み、販売台数が大幅に増加したことが増益の主な要因となりました。新世代ビトーおよびビアノも好調で、顕著な貢献をしています。価格設定の改善も効果を上げました。一方で、原材料価格の上昇は減益要因となりました。
ダイムラー・バスの完成車およびシャーシ販売台数は、シャーシ販売の好調により、前年同期を上回る 9,200 台となりました(前年同期: 9,100 台)。売上高も 10 億 4,100 万ユーロと前年同期の 10 億 700 万ユーロを上回っています。
EBITは2,500万ユーロ(前年同期: 1,100万ユーロ)で、売上高利益率は前年同期の1.1%から2.4%へと上昇しました。販売台数の増加に加え、為替変動の影響が有利に展開したことから、利益が高水準となりました。
ダイムラー・ファイナンシャル サービス は、第 3 四半期末の販売ファイナンスおよびリース事業契約額が 658 億ユーロと、 2010 年末に比べて 3 %増加しました。為替変動調整後の伸び率は 6 %となります。新規事業は 86 億ユーロで、前年同期より 18 %増加しました。
EBIT は 3 億 3,700 万ユーロと、前年同期の 3 億 1,700 万ユーロを上回っています。増益の主な要因は、リスク対策費用の減少と契約額の増加となっています。反対に、ドイツでの事業の位置づけ変更に伴う費用が増加し、マイナスの要因となりました。
各部門の EBIT はグループEBITへと調整されますが、この「調整」の部は、持分法が適用される EADS 社に対する出資にもとづき案分したダイムラーの帰属分と、その他企業レベルでの損益が中心となっています。
企業レベルの調整項目全体では 2 億 5,000 万ユーロのマイナスとなっています(前年同期は 1 億 9,100 万ユーロのプラス)。最大の要因は、ルノー社への出資金で発生した 1 億 1,000 万ユーロの評価損でした。
第3四半期中には、ダイムラーとロールス・ロイス社によるトグナムAG社買収について、規制により要求されるすべての承認を得ました。ダイムラーとロールス・ロイスが50%ずつ出資しているエンジンホールディング社による株式公開買い付けは2011年9月に終了し、第3四半期末における同社のトグナム社株式保有率は約98%となりました。なお、この事業はダイムラー・トラック部門へ割り当てられます。
今後の見通し
現時点での推定では、ダイムラーグループの継続事業による 2011 年通期EBITは2010年の水準を大幅に上回るものと見込まれます。ダイムラーグループでは 2013 年までに、持続可能な形で、売上高利益率目標の達成に努めていますが、本年のこれまでの推移は、この歩みが引き続き順調であることを示しています。各部門に設定した売上高利益率目標は、メルセデス・ベンツ・カーズが10%、ダイムラー・トラックが 8 %、メルセデス・ベンツ・バンが9%、ダイムラー・バスが 6 %となっています。ダイムラー・ファイナンシャル サービスについては、株主資本利益率 17 %を掲げています。これらの目標は、グローバルな経済および政治環境が安定し、自動車市場が影響を受けないことを前提としています。
2011年通期グループ売上高については、各事業部門の計画にもとづくと今後さらに増加し、 1,000 億ユーロを大幅に上回る水準に達するものと予測しています。この伸びは全自動車部門により牽引される見込みです。
総販売台数も大幅な増加が見込まれます(前年: 190 万台)。2011年通期販売台数は全部門とも前年実績を上回る見通しです。
メルセデス・ベンツ・カーズでは、メルセデス・ベンツの通期販売台数について、市場が全般に好調なことに加え、数多くのモデルチェンジやニューモデルの投入により、さらに上積みされ、過去最高に達するものと予測しています。同部門は競争力を備えた最新のラインアップを備えており、Cクラスの多くのニューモデルに対する堅調な需要や、SUVモデルの販売が引き続き好調なことから、2011年もすぐれた業績が見込まれます。9月には、米国で新型Mクラスの出荷がスタートしました。また、第4四半期にはメルセデス・ベンツSLS AMGのロードスターが登場する予定です。さらに11月には、コンパクトカー市場に導入する5つのニューモデルの第1弾として新型Bクラスの発売を予定しています。
エンジンについては、きわめてすぐれた燃費を誇る 4 気筒、 6 気筒、 8 気筒エンジンをより多くのモデルに導入し、 ECO スタートストップ機能についても搭載モデルを拡大しています。例えば、新世代 C クラスの C 220 CDI は、燃費がわずか 4.4 リッター /100km 、 CO2 排出量は 117g/km となっています。
スマートブランドについては、新世代スマート フォーツーが出揃うことで、2010年並みの販売台数を見込んでいます。
ダイムラー・トラックでは 2011 年通期販売台数の大幅な増加が見込まれます。前年比で需要が大きく回復した最大の要因は、欧州および NAFTA 地域における繰延需要です。日本では、 3 月の東日本大震災の復興にともない輸送関連需要が急速に拡大しており、販売台数は震災前の水準に戻りつつあります。
いわゆる RIC 市場(ロシア、インド、中国)は急成長を遂げており、ダイムラー・トラックでは生産能力の増強を進めています。インドでは 2012 年 4 月に、 BharatBenz 社がトラック工場の操業を開始する予定となっているほか、ロシアでは Kamaz 社との提携拡大を進めています。また中国では、ダイムラーと Foton 社の合弁会社である Beijing Foton Daimler Automotive Co., Ltd. 社が会社設立に関する当局の最終的な承認を得ました。
受注状況も好調で、第 3 四半期の受注台数は 10 万 7,200 台と高い水準にあり、受注残高も前年同期を大幅に上回っています。販売台数は第 4 四半期も前年同期を上回る見通しです。
メルセデス・ベンツ・バンでも、市場の回復が続いていることから、主要市場での2011年通期販売台数は増加すると見ています。西欧では、中型および大型バンでトップの座を守り、市場の拡大に貢献するものと考えています。とくに米国と東欧では販売台数の大きな伸びが見込まれます。さらに、アルゼンチンにおける生産能力増強は、ラテンアメリカの販売拡大にいっそう弾みをつけることになります。
ダイムラー・バスでは、完成車およびシャーシの 2011 年通期販売台数が4万台を超える見通しですが、製品の主力は、完成車からバスシャーシへの構造的シフトが進むことになります。
ダイムラー・ファイナンシャル サービスの通期業績は、各国において新規事業の伸びが見込まれます。契約額については、第4四半期の為替変動調整後の値で引き続き、前年同期比増となる見込みです。ダイムラー・ファイナンシャル サービスでは、2011年通期では世界的な信用リスクコストが減少すると予測しています。
ダイムラーグループの 2011 年の世界従業員数は、製品に対する需要が好調なことから、 2010 年末に比べて増加する見通しです。