2013年
2月
15日
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01:00
Europe/Amsterdam

ダイムラーは2012年も業績好調、販売台数と売上高で過去最高を記録。グループEBIT 86億ユーロ

継続事業EBIT 81億ユーロ(前年: 90億ユーロ)
純利益65億ユーロ(前年: 60億ユーロ)
配当は前年と同じ2.20ユーロを提案へ
売上高は前年を上回る1,143億ユーロ(前年: 1,065億ユーロ)
メルセデス・ベンツ・カーズ: 販売台数、売上高で過去最高を更新
ダイムラー・トラック: 不安定な市場で前年に続き販売台数、売上高が増加
2013年の見通し: 下期EBITが上期を上回る見込み
グループ継続事業EBITは前年なみを予測
 
ダイムラー AG は 2 月 7 日、ダイムラーグループおよび各部門の2012年暫定決算(未監査)を発表しました。
グループ EBIT は86億ユーロ( 2011 年: 88億ユーロ)、継続事業 EBIT は81億ユーロ(同 90 億ユーロ)でした。
ダイムラー社取締役会会長兼メルセデス・ベンツ・カーズ統括のディーター・ツェッチェは「昨年のダイムラーは全体に好調で、大きな業績をいくつか達成しましたが、まだ改善の余地も大きく残っています。グループ全体とメルセデス・ベンツ・カーズ部門では販売台数と売上高で過去最高を更新したほか、全部門で新製品を市場投入し、大きな反響をいただきました」と述べています。
ツェッチェはまた「2012年は業績好調で、数多くの新たな投資を行いましたが、自ら設定した利益と収益性の目標を達成できなかったことも事実です。今後いっそう収益性ある成長を確保するため、効率をいちだんと改善するための詳細な対策を、全部門で実施しました」と指摘しました。
グループ純利益は、 EADS 株式の7.5%を売却した利益を含む 65 億ユーロ(同60億ユーロ)、 1 株当たりの収益は5.71ユーロ(同 5.32 ユーロ)でした。
ダイムラーでは 2012 年についても株主の皆様への利益分配を適正化したいと考えています。取締役会および監査役会では、 2012 年の利益と好調な業績を考慮し、 2013 年 4 月 10 日に開催予定の年次株主総会において、 1 株当たりの配当を 2.20 ユーロとすることを提案します(前年: 2.20 ユーロ)。この場合、配当総額は 23 億 4,900 万ユーロとなります(同 23 億 4,600 万ユーロ)。
ダイムラー社取締役ファイナンス・コントロール / ダイムラー・ファイナンシャル サービス統括のボド・ユッバーは「ダイムラーは配当の連続性を維持することで、株式保有の魅力を強調するとともに、株主の皆様から寄せられた信頼に対する感謝の気持ちを表したいと考えています」と述べています。
2012年実績
一部の厳しい市場環境にもかかわらずグループEBITが増益となったのは、メルセデス・ベンツ・カーズとダイムラー・トラック部門の販売台数の伸びが続いたためです。一方で、ダイムラー・バスとメルセデス・ベンツ・バンの両部門では販売台数が前年割れとなりました。販売台数の地域別比率の変化や、メルセデス・ベンツ・カーズの製品ポートフォリオ拡大にともないモデル構成比が変化し費用も増加したこと、ダイムラー・トラックで現在進めている製品攻勢による費用増加は減益要因となりました。さらにメルセデス・ベンツ・バンでは、中国の合弁会社 Fujian Benz Automotive Corporation 社への投資評価損にともなう費用を計上しました。ダイムラー・ファイナンシャルサービスではEBITは前年なみの水準となりました。また、為替レートは全体としてグループ EBIT に対してプラスに働きました。
なお、上記EBITには長期引当金複利計算による費用の大幅増加も含まれています(2012年: 5億4,300万ユーロ、2011年: 2億2,500万ユーロ)。
さらに、 2012 年第1四半期に決定したダイムラー・バスの欧州および北米事業のポジショニング見直しに関連して 1 億5,500万ユーロの費用が発生しました。また EADS 株式の7.5%を売却したことによる利益は 7 億900万ユーロでした。
すでに発表しましたとおり、ダイムラーの販売台数は220万台で、前年比4%増となり、前年に続いて過去最高を更新しました。この実績に貢献したのはメルセデス・ベンツ・カーズとダイムラー・トラックで、メルセデス・ベンツ・バンおよびダイムラー・バスは前年実績には届きませんでした。グループ売上高は前年比7%増の1,143億ユーロ、為替変動の影響を除いた伸び率は4%でした。
産業部門の純流動性 は 2012 年 12 月 31 日現在で 115 億ユーロ( 2011 年: 120 億ユーロ)でした。
産業部門フリーキャッシュフローは15億ユーロとなりました。産業部門の利益を運転資金(棚卸資産+売掛金-買掛金)の増加分8億ユーロが押し下げたほか、設備投資および無形資産投資が高い水準となったこと、およびEngine Holding社やダイムラー・トラックの中国合弁会社への出資が減少要因となりました。さらに、 EvoBus 社で初めて年金拠出金を納付したこともマイナス要因となりました。逆にプラス要因としては、 EADS および MBtech グループ株式の売却益が挙げられます。
2012 年 12 月 31 日現在、ダイムラーグループの世界従業員数は27万 5,087 人で、事業規模の大幅拡大にともない前年比 3,717 人の増加となりました。本国ドイツでは微減の16万6,363人(2011年: 16万7,684人)となった一方で、米国では2万1,720人(同 2万702人)に増加しました。ブラジルでは1万4,610人(同 1万4,533人)、日本では1万1,286人(同 1万1,479人)でした。中国の連結子会社では2,730人(同 2,121人)へ増加しました。さらに、中国の非連結関連会社は全体で1万6,383人(同 データなし)で、内訳はBeijing Benz Automotive Corporations(BBAC)社が9,048人(同 7,204人)、Fujian Benz Automotive Corporation(FBAC)社が1,543人(同 2,003人)、合弁会社の Beijing Foton Daimler Automotive ( BFDA )が 5,530 人(同データなし)でした。
将来への投資
ダイムラーは、「 Road to Emission-free Mobility 戦略」に沿って、すべての自動車部門で超低燃費・環境対応型の新しい駆動技術の開発を重点的に進めました。従来の駆動技術の最適化やハイブリッド車、燃料電池車、バッテリー電気自動車による効率改善を図りました。ダイムラーではまた、車両の効率をいっそう高めるべくエネルギー管理やエアロダイナミクス、軽量構造といった、その他の面についても改善に取り組んでいます。さらに、新しい安全技術や「アクシデントフリー・ドライビング」の取り組みも重視しています。
このためダイムラーは、 56 億ユーロという巨額の研究開発費を投資しました。(同 56 億ユーロ)。メルセデス・ベンツ・カーズでは 39 億ユーロ(同 37 億ユーロ)で、前年の高水準をさらに上回りました。ダイムラー・トラックは 12 億ユーロ(同 13 億ユーロ)でした。
設備投資はさらに大幅に増加し、48億ユーロ(同42億ユーロ)となり、このうちドイツ国内の設備投資は33億ユーロ(同 27億ユーロ)でした。
主な投資対象は、現地生産設備や新製品、新技術で、メルセデス・ベンツ・カーズにおいては、新型コンパクトモデルに向けの、ラシュタット工場(ドイツ)とケチケメート新工場(ハンガリー)での生産能力拡大が重要な対象となりました。そのほか、ジンデルフィンゲンでは新型 S クラス生産準備のための投資を行いました。タスカルーサ(米国)、ブレーメン(ドイツ)では2014年からの新型 C クラス生産に向けた準備をすでに進めています。ダイムラー・トラックで主な投資の対象となったのは、メルセデス・ベンツ新型アントス、建設現場向けの新型の大型トラックアロクス、エンジンや主要コンポーネントのグローバル調和化・標準化や排出ガス規制厳格化への対応に関連する、さまざまなプロジェクトでした。また、ブラジルでの生産能力増強とインド新工場に対する投資を行いました。インドの新工場は、2012年半央より新ブランド「バーラトベンツ」のトラックの生産を開始しました。メルセデス・ベンツ・バンでは、小型バンの新型「シタン」、および商用バン「ビトー」と乗用バン「ビアノ」の後継モデルが主な投資対象でした。さらに、アルゼンチンでの、スプリンターの生産およびマーケティングへの投資、販売組織の拡大・近代化に向けた投資を行いました。ダイムラー・バスでは、新製品および生産設備の近代化が主な投資対象となりました。
部門別の詳細について
メルセデス・ベンツ・カーズ(メルセデス・ベンツ、マイバッハ、スマート)の総販売台数は 145 万 1,600 台( 2011 年:138万 1,400 台)と、ふたたび前年比増を達成しました。売上高は下期に主要市場が減速する中でも前年比 7 %増の617億ユーロと、過去最高を更新しました。
EBIT は 43 億 8,900 万ユーロと、前年(同 51 億 9,200 万ユーロ)を下回りました。売上高利益率は 7.1 %でした(同 9.0%)。
販売台数は、ますます厳しさを増す経済環境の中でも好調に推移し、とくにコンパクトカーとSUVの2つのセグメントで大幅な伸びを達成しました。地域別では米国が非常に好調でした。EBITの増益要因としてはこのほか、為替相場が有利に動いたことが挙げられます。減益要因としては、販売台数の地域構成比やモデル構成比の変化が指摘できます。これに加え、製品群の魅力を高めるための費用や生産設備拡大に関連した費用、新技術・新モデルのための先行支出も減益要因となりました。ただし、これらの減益要因は効率改善プログラムの推進により一部相殺されています。なお、長期引当金複利計算による費用の増加も減益要因となりました。
ダイムラー・トラックでは、厳しい市場環境の中、 NAFTA 地域とアジアを中心に販売台数と売上高をさらに拡大しました。販売台数は 46 万 2,000 台で、前年比 9 %増でした。売上高は314億ユーロとなりました(前年比 9 %増)。
EBIT は17億 1,400 万ユーロと、前年を下回りました(2011年: 18 億7,600万ユーロ)。売上高利益率は 5.5 %でした(同 6.5%)。
まず増益要因としては、NAFTA地域とアジアにおける販売台数と売上高の増加に加え、保証費用と為替レートが有利に働いたことが挙げられます。減益要因としては、現在進めている製品攻勢にともなう支出のほか、ブラジルと西欧での需要低下があります。この需要の悪化は、景気の減速によるものですが、ブラジルについては 2012 年初めより新排出ガス基準が導入されたことも影響しています。さらに、長期引当金複利計算による費用の増加も減益要因となりました。なお、 EBIT には日本の東日本大震災関連費用7,000万ユーロや Kamaz 社への投資評価損(3,200万ユーロ)が含まれています。
メルセデス・ベンツ・バンでは、西欧を中心とする市場の低迷により、販売台数が前年を下回る25万2,400台となりました(2011年:26万4,200台)。売上高は91億ユーロと、やはり前年実績(同 92億ユーロ)をわずかに下回りました。
EBIT は 5 億 4,100 万ユーロ(同 8億 3,500 万ユーロ)、売上高利益率は6.0% (同 9.1%)でした。
EBIT減益の要因としては、まず西欧市場の大幅な減速などによる販売台数の落ち込みが挙げられます。ただ、すぐれた製品品質が保証費用の減少につながったほか、為替レートも増益要因となりました。そのほかの減益要因としては、中国の合弁会社、 FBAC 社への投資評価損にともない 6,400 万ユーロの費用が発生しました。また、シティバン「シタン」の市場投入やアルゼンチンへの新型スプリンター導入にともなう費用発生もマイナスに働きました。
ダイムラー・バスでは世界販売台数(完成車およびシャーシ)が3万2,100台( 2011 年:3万 9,700 台)、売上高が前年比5億ユーロ減の 39 億ユーロとなりました。
EBIT はマイナス 2 億 3,200 万ユーロ(同プラス 1 億 6,200 万ユーロ)、売上高利益率はマイナス 5.9 %となりました(同プラス 3.7 %)。
減益の最大要因は、ラテンアメリカで景気低迷によりバスシャーシ販売台数が減少したこと、欧州市場で景気後退にともないモデル構成比が不利となったことでした。さらに、欧州および北米事業システムのポジショニング見直しにともない 1 億 5,500 万ユーロの費用が発生したことや為替レートも減益要因となりました。
ダイムラー・ファイナンシャル サービスは前年に引き続き好調で、新規事業は前年比14%増の381億ユーロと過去最高を更新しました。契約額は同12%増の800億ユーロで、為替変動の影響を除いた増加幅は13%でした。
EBIT は 12 億 9,200 万ユーロで、前年( 13 億 1,200 万ユーロ)なみの水準となりました。株主資本利益率は 21.9 %でした( 2011 年: 25.5 %)。
増益の要因としては、契約額の増加と為替レートがプラスに働いたことが挙げられます。逆に、金利マージンの減少とリスクコストの正常化が減益要因となりました。このうち、リスクコストは前年、異例の低い水準となっていました。さらに、ポートフォリオ拡大にともなう費用が発生しています。
以上の部門のEBITからグループEBITへの「調整」の部は、持分法が適用されるEADSに対する出資にもとづき案分したダイムラーの帰属分と、企業レベルでのその他の損益、グループ内部門間取引廃止による収益への影響を含んでいます。
EADS の純利益に占めるダイムラー帰属分は 3 億 700 万ユーロとなりました(同 1 億 4,300 万ユーロ)。なお、これには、 2012 年中に行った、 EADS 株式の 7.5 %を売却したことによる利益 7 億900万ユーロが含まれています。企業レベルでの支出は 1 億1,300万ユーロでした(同 5 億8,800万ユーロの支出)。 2012 年の「企業」の項目でとくに重要なものとしては、訴訟費用およびルノー社への出資評価損(1億 1,000 万ユーロ)が挙げられます。
今後の見通し
今年の世界の自動車需要は、現在の推定によると2~4%増大するとされています。増加の主な要因としては、中国市場のさらなる拡大や米国での需要のゆるやかな増大が指摘されています。西欧は要因とは見られておらず、日本でも需要はおそらく大幅に減少して世界市場にかなりの影響を及ぼすものと予測されています。
中型および大型トラックの世界需要は、 2013 年はかなりの増加が見込めます。ただこれについても、昨年の世界的な需要落ち込みの大きな要因となった中国で、大幅な回復が見込まれることが主な理由となっています。北米では、財政難をめぐる不透明な情勢から5~10%の減少が見込まれています。欧州トラック市場については、景気低迷が続くと見られ、需要は最大で5%の減少となります。日本市場は、復興特需の収束が見込まれ、発生したある特殊な効果が息切れとなることから、前年なみの水準が予測されます。ブラジルでは景気の上向きが見込まれ、また明るい金融情勢が続くことにより最大10%と大幅な回復が見込まれています。
メルセデス・ベンツ・カーズ では現在、「メルセデス・ベンツ 2020 」攻勢を一貫して実施しており、数多くのモデルチェンジやニューモデルの投入により、 2013 年と2014年は販売台数で新記録を達成できるものと考えています。その大きな要因となるのが、量販コンパクトカー市場向けのニューモデルで、2013年4月には、コンパクトカーの新しいアーキテクチャーにもとづく第 3 のモデルである 4 ドアクーペ CLA が発売となります。同 4 月には、新型 E クラス(セダン、ステーションワゴン)に大規模なフェイスリフトを実施したモデルがメルセデス・ベンツ正規販売店を通じて発売されます。さらに 5 月中旬には、新型 E クラスクーペおよびカブリオレを導入し、販売にさらに弾みをつけたいと考えています。 2013 年6月には、ローカルゼロエミッションを実現した、スーパースポーツカー SLS AMGクーペ エレクトリックドライブを市場投入します。2013年下期は、新型Sクラスの発売などによりラグジュアリーセグメントが大きく成長するものと見込んでいます。 2013 年の最重要ニューモデルとなる新型 S クラスは、快適かつ安全な走行を実現する先端革新技術「メルセデス・ベンツ・インテリジェントドライブ」により、新たなベンチマークを設定するものとなります。また、メルセデス・ベンツ・ブランドについては、2013年もコンパクトカーおよびSUVセグメントで引き続き好調な業績を見込んでいます。
モデルラインアップに関しては、長期成長戦略「メルセデス・ベンツ 2020 」に沿って、今後すべてのセグメントでいっそうの拡大を図ることにしており、コンパクトカー市場ではニューモデル 5 車種がメルセデス・ベンツのラインアップに新たに加わります。これと併行して、最高級車についても次期 S クラスや新たな SUV モデルなどによるモデル攻勢を継続していきます。
ユニークな 2 シーターのスマートブランドは、マイクロカー市場の競争が激しいうえ、現行モデルの登場から時間が経っているにもかかわらず、 2013 年も前年なみの販売台数を予測しています。さらに、 2014 年には 2 シーターの後継モデルに加え、新型スマート4シーターと電気駆動スマートスクーターの発表を予定しています。
ダイムラー・トラックでは 2013 年は販売台数は微増、 2014 年はさらに増加するものと予測しています。ただ、2013年については厳しい経済情勢が続くことから、初めのうちは主要市場の一部では控えめな伸びとなるか、前年割れとなることも予想されます。また、 2014 年の排出ガス基準厳格化を控え、 2013 年中にある程度の駆け込み需要が発生する見込みです。ダイムラー・トラックでは、広範な製品攻勢を実施した結果、ユーロ6適合トラックのラインアップが完成を見たほか、すべての地域できわめて良好なスターティングポジションを確保しました。きわめて魅力的かつ革新的なラインアップにより世界中で市場地位をさらに強化するとともに、主要市場のシェアを拡大できる見通しです。
販売台数については、アクトロスおよびアントスのモデルが出揃ったことや、建設用途向けアロクスや新型アテーゴなどの他のニューモデルによる貢献が期待されます。デトロイトディーゼル製の強力なコンポーネントを採用したフレートライナーの新型カスカディア・エヴォリューションなどのすぐれた北米モデルも、販売押し上げに大きく寄与するものと考えられます。同部門では、建設車両や自治体サービス向け車両などの収益性の高いセグメントを重視する「特殊車両戦略」に沿って、北米において市場の潜在的な可能性をさらに開拓し、市場優位をいっそう拡大したいと考えています。
ブランド別では、ふそうおよびバーラトベンツが今後数年間の販売台数の増加に大きく貢献する見通しです。 2012 年より欧州でも生産を開始した三菱ふそうキャンターとキャンターのハイブリッドモデルはさらに需要を刺激するでしょう。ふそうは、新型キャンターエコハイブリッドやその他のテクノロジーにより「グリーンイノベーション」の分野で優位を広げようとしているほか、成長攻勢を実施することで、利益が上がる輸出市場の開拓を進めています。インドでは、バーラトベンツのトラックのラインアップが 2014 年にも 6 ~ 49 トンクラスで計17モデルへと拡大され、販売・サービスネットワークもそれにともない拡張されます。ロシアと中国では、現地提携先の Kamaz 社および Foton 社との協力関係を段階的に強化することで、成長市場のいっそうの開拓へ向けた整備を進めています。
メルセデス・ベンツ・バンでは、2013年および2014年に販売台数の増加を計画しています。製品面では、メルセデス・ベンツ新型シタンがこれに貢献するものと見られます。この小型バン市場への参入によってバンのフルラインアップメーカーとなるほか、欧州でさらなる成長の機会を得ることになります。 2013 年央には、スプリンターのフェイスリフトで需要が刺激されることになります。メルセデス・ベンツ・バンでは「バンのグローバル化」戦略の下、欧州以外の市場の開拓を急ピッチで進めています。具体的には北米、ラテンアメリカ、ロシア、中国を中心に営業活動を強化しています。さらに、現地生産もますます拡大しており、アルゼンチンと中国のほか、ロシアでも提携先のGAZ社との共同生産を 2013 年上期に開始する予定です。
ダイムラー・バスでは、革新的で高品質な新製品により 8 トン超のバスの中核市場では世界的優位性を維持できると考えていますが、ブラジルでは、 2014 年のサッカーワールドカップと 2016 年のオリンピックの開催を先取りした大規模受注が相次いでいることなどから、2013年と 2014 年は販売台数の増加を予測しています。安定した主要市場となっている西欧では、すぐれた品質を誇るメルセデス・ベンツ新型シターロと新世代長距離バス、セトラ500を発売しました。また、さらなる成長の可能性を現実のものとし、競争力を強化することを目指す成長・効率攻勢「 GLOBE 2013 」を2012年にスタートさせました。
ダイムラー・ファイナンシャル サービスでは、「 DFS 2020 」戦略にもとづき、今後も収益性を確保しつつ成長を目指しています。成長を牽引する主な項目としては、アジアにおける事業拡大、ダイムラーグループ内で実施する各製品攻勢、革新的モビリティサービスのいっそうの発展などが挙げられます。ダイムラーでは、世界中で若い世代の顧客を増やすことを目指しています。若い世代の特徴としては、コンパクトクラスニューモデルの人気がますます高まっているほか、ローンやリースによる購入に対して抵抗感がきわめて低いことが挙げられます。ダイムラー・ファイナンシャルサービスでは革新的モビリティサービスの分野にさらなる成長の機会があると考えており、今後 car2go を通じ、あるいは car2go 以外でも、この種のサービスの提供を組織的に拡大していきます。
ダイムラーグループでは、自動車市場の動向予測と各事業部門の計画にもとづき、2013年から2014年にかけて総販売台数がさらに増加するものと予測しています。
グループ売上高も 2013 年、2014年とも引き続き前年実績を上回る見込みです。 2012 年はグループが参入している市場で将来への不透明感が増す傾向にありましたが、今後数年間は成長戦略の下でニューモデルを数多く導入する予定です。さらに、アジア、東欧、ラテンアメリカなど成長市場の開拓をますます進め、一部市場については現地生産も行うことにしています。成長は全部門で予測されていますが、絶対値で最も大きく貢献する部門はダイムラー・トラックとメルセデス・ベンツ・カーズとなる見込みです。また地域別では、新興市場や北米で全体市場を上回る伸びが見込まれます。
グループEBITについては、 2013 年上期は主要市場の低迷が予測されることから、前年同期を下回る見込みです。ただ下期には、ニューモデルの導入予定や、ダイムラーにとって重要な市場の動向予測、すでに開始している効率改善対策による効果の増大により、上期を上回るものと予測しています。下期に回復が予想されることから、 2013 年通期のグループ継続事業 EBIT は前年なみとなる見込みです。部門別の通期 EBIT は、メルセデス・ベンツ・カーズで前年をわずかに下回るものの、他の自動車部門では前年を上回るものと予測しています。また、 2014 年以降は全自動車部門とグループ全体で改善が見込まれます。ダイムラー・ファイナンシャルサービスでは、今後 2 年にわたり安定して推移する見通しです。
ダイムラーの中期目標としては、市場および製品サイクルを通じた自動車事業の年間平均売上高利益率を9%とすることを目指しています。このために各部門に設定した売上高利益率目標は、メルセデス・ベンツ・カーズが 10 %、ダイムラー・トラックが8%、メルセデス・ベンツ・バンが 9 %、ダイムラー・バスが6%となっています。ダイムラー・ファイナンシャルサービスについては、株主資本利益率17%を目標としています。ただ、市場環境がいっそう厳しさを増す中、グループ全体および各部門でこれらの目標を達成することははるかに困難となりました。このため、目標達成時期は当初計画した2013年には不可能で、後にずれ込む見通しです。ダイムラーでは現在、これらの収益性目標を長期的に達成すべく、全部門で広範な効率・競争力改善プログラムを実施しています。
2013 年と 2014 年の研究開発への投資は合計 108 億ユーロ、設備投資は約102億ユーロを計画しています。これにより研究開発投資は、高水準だった 2011 年および 2012 年なみとなる一方、設備投資総額は過去 2 年の高水準をふたたび上回ることになります。
2012年と2013年の生産台数は、業績予測にもとづき、引き続き増加を見込んでいます。同時に、効率は全部門で実施中のプログラムの成果により大きく向上し、その結果、生産性も大幅に改善される見通しです。以上のことからダイムラーでは、ほぼ安定した人員規模でも大胆な成長目標を達成できると考えていますが、各成長市場では新たな雇用が生まれる見込みです。