2016年
7月
27日
|
02:00
Europe/Amsterdam

メルセデス・ベンツ新型Eクラスを発表

メルセデス・ベンツ新型Eクラスを発表
・         完全自動運転にさらに近づく革新的な安全運転支援システム「ドライブパイロット」
・         高速道路の渋滞時に先行車を追従する自動運転*を実現
・         ウインカー操作のみで車線変更を自動で行う「アクティブレーンチェンジングアシスト」
・         事故時の衝撃音から乗員の耳を守る世界初のPRE-SAFE®サウンド」
・         万が一の場合に自動的に車線を維持しながら緩やかに減速する世界初の「アクティブエマージェンシーストップアシスト」
・         最新デザインを取り入れたエクステリアとSクラス譲りの上質なインテリア
・         将来導入されるRDE(実路走行試験)規制に対応したディーゼルエンジン
                *: 車両が加速・減速・操舵を自動で行いますが、あくまでも安全運転をサポートする技術です。
メルセデス・ベンツ日本株式会社(社長:上野金太郎、本社: 東京都港区)は、新型「Eクラス」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じ本日より注文受付を開始します。なお、発売は「E 200 アバンギャルド」および「E 200 アバンギャルド スポーツ」が本日より、「E 200 4MATIC アバンギャルド」、「E 220 d アバンギャルド」、「E 220 d アバンギャルド スポーツ」、「E 250 アバンギャルド スポーツ」、「E 400 4MATIC エクスクルーシブ」は10月以降を予定しています。
メルセデス・ベンツEクラスは、世界で累計1,200万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核をなすモデルであり、1947年に発表されたW136/191型以来、常に時代に先駆けて革新的な技術を採り入れ、世界のプレミアムセダンの指標とされてきました。
2013年には、レーダーセンサーやステレオマルチパーパスカメラにより自車の周囲のほぼ360°を常に監視し、事故の危険性が迫っている場合にはドライバーに警告したり、必要に応じて自動でブレーキをかけることで事故を未然に予防する安全運転支援システム「レーダーセーフティ」をメルセデス・ベンツとして初めて標準装備し、部分自動運転を実現しました。
新型Eクラスは、快適性や安全性を大幅に高める数多くの世界初の革新技術が導入され、メルセデス・ベンツの最新デザインを取り入れたエクステリアとSクラス譲りの上質なインテリアを備え、スタイリッシュな魅力に溢れた10代目となるプレミアムセダンとして生まれ変わりました。さらに、新開発のディーゼルエンジンに、軽量設計とセグメントトップレベルの空力特性を組み合わせることで、セグメント最高レベルの燃費効率を実現すると同時に、AIR BODY CONTROL*により、卓越した乗り心地と運動性能を提供します。
*: E 400 4MATICエクスクルーシブに標準装備
新型Eクラスの安全運転支援システム「レーダーセーフティ」は、安全性、快適性、安全運転支援が新しい領域に進化しました。
メルセデス・ベンツの自動運転開発の次のステップとなる、新型Eクラスに初めて搭載される新技術「ドライブパイロット」は、特に混雑時や高速道路での渋滞の際に自動運転によりドライバーにかかる負担を大きく軽減するシステムです。先行車との車間距離のみならず周囲の交通状況(車両、ガードレール等車線と平行に位置する物体)を常に監視することで、従来よりもステアリングアシストが作動する状況が大幅に拡大しました。しかも、車線が不明瞭または表示されていない場合にも自動で先行車に追従します。また、システム起動時に高速道路上で自動停止した場合、30秒以内であれば自動再発進が可能となり、渋滞時のドライバーの疲労を大幅に低減します。
ドライブパイロットのその他の革新技術として、「アクティブレーンチェンジングアシスト」を初めて導入しました。ドライバーがウインカーを2秒以上点滅させると、行き先の車線に車両がいないことを確認後、自動で車線変更します。また、走行中にドライバーが気を失うなど万が一の場合に自動的に車線を維持しながら緩やかに減速・停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」を世界で初めて搭載しました。
メーカー希望小売価格(消費税込み)は以下の通りです。
モデル
ステアリング
エンジン
メーカー希望小売価格
(  )内は消費税抜き車両本体価格
E 200 アバンギャルド
2.0L、直4
直噴ターボ
6,750,000
(¥6,250,000)
E 200 4MATIC アバンギャルド
2.0L、直4
直噴ターボ
6,980,000
(¥6,462,963)
E 220 d アバンギャルド
2.0L、直4
直噴ディーゼル
ターボ
6,980,000
(¥6,462,963)
E 200 アバンギャルド スポーツ
2.0L、直4
直噴ターボ
7,270,000
(¥6,731,482)
E 220 d アバンギャルド スポーツ
2.0L、直4
直噴ディーゼル
ターボ
7,500,000
(¥6,944,445)
E 250 アバンギャルド スポーツ
2.0L、直4
直噴ターボ
7,560,000
(¥7,000,000)
E 400 4MATIC エクスクルーシブ
3.5L、V6
直噴ターボ
9,880,000
(¥9,148,149)
*   上記のメーカー予定小売価格は、付属品価格、税金(消費税を除く)、保険料、登録に伴う諸費用を含まない車両本体価格です。また「自動車リサイクル法」に基づく、リサイクル料金が別途必要となります。メーカー希望小売価格は参考価格です。価格は販売店が独自に定めておりますので、詳しくは各販売店にお問い合わせ下さい。
なお、「新型Eクラス」にも、新車購入から3年間走行距離無制限の一般保証・メンテナンスサービスと24時間ツーリングサポートを無償提供する総合保証プログラム「メルセデス・ケア」が適用されます。さらに、メルセデス・ケア終了後の有償の保証延長プログラムとして、一般保証および24時間ツーリングサポートを2年間延長する「保証プラス」と、4、5年目のメンテナンスサービスにおいて、初回車検時および4年目の点検や定期交換部品、消耗品の交換をパッケージでご提供する「メンテナンス プラス*」をご用意しています。
* 新車登録日から59ヶ月後の応当日の前日または総走行距離75,000km到達時のいずれか早い時点で終了となります。
また、メルセデス・ベンツ ファイナンスが提供するウェルカムプラン・オープンエンドリースをご利用して新型Eクラスをご購入の方全員に、バンパーやタイヤ、ホイール、ドアミラーの傷やキーの紛失を補償する「ボディプロテクト」をプレゼントするキャンペーンを2016年12月末まで実施します。
*: 補償期間は登録から1年、但し、ファイナンスを継続利用していることが条件です。
*: 補償金額は7万円、免責7,000円(但しキーの補償は5万円、免責5,000円)となります。
本件に関する報道機関のお問合わせ先
:マーケティング・コミュニケーション部 製品広報課
 
03-6369-7225
本件に関するお客様のお問合わせ先
:0120-190-610(メルセデスコール)
メルセデス・ベンツ日本 ウェブサイト
:http://www.mercedes-benz.co.jp
Facebook公式ページ
:https://www.facebook.com/mercedesbenz.jp
メディアサイト(登録制)
:http://www.media.mercedes-benz.jp
 
 
 
新型Eクラスの主な特長
エクステリアデザイン
新型Eクラスは洗練された、誇らしくスタイリッシュかつスポーティなクルマです。先代に比べるとホイールベースは65mm長くなっています。エクステリアデザインはメルセデス・ベンツセダン特有のプロポーションを備え、長いボンネットからクーペを想わせるルーフラインへ、そしてショルダー幅の広いテールエンドにいたるまで、刺激的なシルエットを描いています。さらにサイドビューでは、フィーチャーラインにスタイリッシュかつダイナミックなアレンジが施されています。それらすべてを融合させることで、メルセデス・ベンツデザインの基本思想「Sensual Purity(官能的純粋)」を完璧に具現しています。
新型Eクラスはモデルによって外観が異なります。最先端のテクノロジーと高いクオリティが融合する“アバンギャルド”、ダイナミックなシルエットのAMGラインをまとい、スポーティな存在感を際立たせた“アバンギャルド スポーツ”、メルセデスの伝統が輝くフロントフェイスに、最先端の安全性/快適性とラグジュアリーを細部にまで宿した“エクスクルーシブ”。最新のメルセデスデザインを革新的な機能美と共に演出する3つの個性が際立ちます。
リアエンドは、リアホイールアーチ上方の幅が広いショルダーにより、パワフルで力強い性格が与えられています。ボディに埋め込まれた2本バーデザインを取り入れた一体型リアコンビネーションランプは、新型Eクラスがメルセデスのセダンの新しい一員であることを示しています。スターダストや天の川、あるいはジェットエンジンの輝きを想わせるハイライトを施すことによる「スターダストエフェクト」は、専用設計の表面構造を備える革新的なリフレクターテクノロジーによるもので、新型Eクラスに初めて導入しました。
インテリアデザイン
新型Eクラスのインテリアも、メルセデス・ベンツデザインの基本思想「Sensual Purity(官能的純粋)」を具現するものであり、明確な造形と官能的な流れを基本としています。
セグメント初となる2つの高精細12.3インチワイドディスプレイを設定しています。この2つのディスプレイを一枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイは、空中に浮かんでいるように見え、インテリアデザインの水平方向の流れを強調する中心要素となっています。インストゥルメントクラスターとなるこのコックピットディスプレイは、ドライバーの視野に直接入るべきさまざまな情報を表示する大型ディスプレイと、センターコンソール上方にセンターディスプレイを備えています。なお、コックピットディスプレイのデザインは、「クラシック」、「スポーツ」、「プログレッシブ」の3種類の中からお好みで設定することができます。
新型Eクラスは世界で初めてタッチコントロール機能をステアリングに備えました。スマートフォンなどと同様にタッチセンス機能を内蔵したボタンは、縦方向および横方向のスワイプに正確に反応します。メニュー項目の選択はスワイプ、確定はそのままボタンを押し込むだけです。これにより、ドライバーはインフォテイメントの各機能の操作やシフトレバーなどアクセルとブレーキ以外のほとんどの操作をステアリングから手を離すことなく簡単かつ機能的に操作することができます。
インフォテインメントシステムを操作する部分としてはこのほか、センターコンソールにコントローラーを備えたタッチパッド(手書き入力対応)や、音声認識システムを採用しています。さらに、エアコンディショナーや、一部の安全運転支援システムを簡単に起動・停止できるショートカットボタンを採用しています。安全運転支援システムのショートカット操作は新型Eクラスが初めての採用となります。
グラフィックスについては、高精細かつアニメーションを表示できる新しいデザインを採用するとともに、ロジックを簡素化することで、全く新しい操作感を実現しました。同時に、室内はゆったりした空間を持つ官能的なデザインとし、Sクラスに匹敵する上質感とスポーツ性を融合させています。
インテリアは高級素材を基調とし、オープンポアウッド、アルミ(ブライトアルミニウム)、ハイグロスウッド(ウォールナットブラウンウッド)を採用しています。さらにメルセデスならではの大きな特長となるものが、ディテールへのきめ細かな配慮とクラフトマンシップから生まれた高級な質感です。
室内照明には、長寿命・節電型のLEDのみを使用しています。改良型アンビエントライトも同様で、選べるカラーが64色と、カスタマイズの可能性を大きく広げました。なお、アンビエントライトが彩る主な部分は、ダッシュボード下部からドアパネル、センターコンソール、コックピットディスプレイ、前・後席足元などです。
新型Eクラスはシートも特長の1つで、エルゴノミクスに配慮した彫刻的な形の中に、メルセデス・ベンツならではの優れた長距離走行での快適性と、洗練されたスポーティなデザインを融合しています。リアシートは、多目的性を大きく高める40:20:40の3分割バックレストを備えています。センターアームレストには、収納ボックス1ヶ所やポップアウト・ドリンクホルダー2個などを内蔵しています。
新世代エンジン
新型Eクラスのエンジンラインアップは、2.0リッター直列4気筒BlueDIRECTターボエンジン(E 200 アバンギャルド、E 200 アバンギャルド スポーツ、E 200 4MATIC アバンギャルド、E 250 アバンギャルド スポーツ)と3.5リッターV型6気筒ツインターボBlueDIRECTエンジン(E 400 4MATIC エクスクルーシブ)の2つのガソリンエンジンと、新開発2.0リッター直列4気筒BlueTECエンジン(E 220 d アバンギャルド、E 220 d アバンギャルド スポーツ)のディーゼルエンジンとなります。
E 200アバンギャルド、E 200 4MATIC アバンギャルドおよびE 200 アバンギャルド スポーツに搭載される2.0リッター直列4気筒BlueDIRECTターボエンジンは、第3世代の直噴システムであるBlueDIRECTテクノロジーを採用しています。ピエゾインジェクター(最大圧力200bar)、スプレーガイド式燃焼システム、マルチスパークイグニッションによって、常に最適な燃焼状況を作り出し、最高出力135kW(184PS)、最大トルク300N・m(30.6kg・m)を発生します。
E 250 アバンギャルド スポーツは、最高出力155kW(211PS)、最大トルク350N・m(35.7kg・m)を発生します。
さらに、いずれのモデルにも信号待ちなどでの無駄な燃料消費を抑えるECOスタートストップ機能を標準装備しています。最先端技術を余すところなく搭載することで、ゆとりある動力性能と高い環境性能を高次元で両立しました。
E 400 4MATIC エクスクルーシブも最先端BlueDIRECTテクノロジーを採用しています。最高出力245kW(333PS)、最大トルク480N・m(48.9kg・m)がもたらす優れたドライバビリティと環境性能を備えています。
新開発2.0リッター直列4気筒BlueTECエンジン
E 220 d アバンギャルドおよびE 220 d アバンギャルド スポーツに搭載される新開発2.0リッター直列4気筒BlueTECエンジンは、将来導入されるRDE(実路走行試験)規制に対応したディーゼルエンジンです。先代よりシリンダーピッチが狭くなった(94mm→90mm)ことから、前後方向に短くなり、小型化を実現しました。排気量は2.0リッターと先代の2.2リッターより小さいものの、最高出力143kW(195PS)、最大トルク400N・m(40.8kg・m)を発生します。また、排出ガス浄化システムについては、従来は酸化触媒を通過した後に粒子状物質除去フィルター(DPF)、さらに排気システムの途中に設置されたSCR触媒コンバーターを通過させていたシステムを、DPFとSCR触媒コンバーターを統合したsDPF(DPF with SCR Coating:選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)を直接エンジン本体に取り付けることで、排出ガス浄化経路を短縮することが可能となり、排出ガスの温度低下による浄化効率の低下を防ぐだけではなく、システムのコンパクト化と軽量化にも貢献しています。このエンジンは、シングルステージターボチャージャーと可変タービンジオメトリを採用し、シリンダーヘッドとクランクケースはアルミニウム製となっています。また、メルセデス・ベンツが開発した表面コーティングNANOSLIDE®を導入することで、シリンダー表面とスチール製ピストンの間の摩擦を低減しました。最高出力195PS、最大トルク400Nmの力強い動力性能を実現しています。
軽量・高剛性ボディ
ボディシェルは軽量高強度の超高張力鋼板を多用しながら、フロントフェンダー、ボンネット、トランクリッド、フロントエンド&リアエンドの大部分に最適なアルミニウム素材を積極的に採用しました。これにより重量の増加を抑制しながら非常に高い強度を達成し、高度な衝突安全性はもちろん、卓越したハンドリング、極限的に低いノイズや振動レベルを実現しました。
優れた空力特性
空力性能は、新型Eクラスの卓越した効率性を実現する大きな要因の1つです。新型Eクラスは、クラストップレベルの空気抵抗係数(Cd値)0.24を実現しました。さらに、高度なエアロダイナミクスでウインドノイズを最小限に抑え、ラグジュアリーモデルにも勝る静粛性を実現しました。
9速オートマティックトランスミッション「9G-TRONIC」
トランスミッションは、全モデルで9速オートマティックトランスミッション「9G-TRONIC」を採用しました。現在市販されているトルクコンバータ式トランスミッションの中で最も変速段数が多いこのトランスミッションは、1つのギアが受け持つ速度域が狭くなるため変速ショックとエンジン回転数の上昇が抑えられ、静粛性と燃費の両方を高いレベルで実現しました。なお、7速オートマティックトランスミッション「7G-TRONIC」と比べ、トルクコンバータケースのアルミニウム化などにより約1kgの軽量化を実現し、さらに粘度の低いトランスミッションオイルを採用することで、トルクコンバータの伝達ロスを低減しています。
ダイナミックセレクト
新型Eクラスのドライビングモードの選択は、センターコンソール下部の「DYNAMIC(ダイナミック)SELECT(セレクト)」スイッチにより行います。“Comfort“、“ECO“、“Sport“、“Sport+“の4つから選んだモードに応じて、エンジン、トランスミッションのシフトポイント、ステアリング特性、アクセルレスポンス、サスペンション特性(E 400 4MATIC エクスクルーシブのみ)などの様々なパラメーターを変化させます。さらに、“Individual“モードでは、それらをドライバーの好みで自由に設定してオリジナルのモードがカスタマイズできます。
AGILITY CONTROLサスペンション
E 200 アバンギャルド、E 200 アバンギャルド スポーツ、E 200 4MATIC アバンギャルド、E 250 アバンギャルド スポーツに搭載されるセレクティブダンピングシステムを用いたAGILITY CONTROLサスペンションは、通常走行時にはしなやかで快適な乗り心地でありながら、ハードなコーナリング時など一定以上の負荷がかかった場合に、瞬時に減衰力を高められる可変ダンピングシステムです。通常走行時はオイルの一部がバイパスチャンネルを流れるため油圧抵抗が小さく、一方ハードなコーナリングなどでダンパーに急激な入力がある場合はバイパスチャンネルが自動的に閉じ、100%の減衰力を得られるため最大限の安定性が確保されます。
マルチチャンバーエアサスペンションAIR BODY CONTROL
E 400 4MATIC エクスクルーシブには、マルチチャンバーエアサスペンションAIR BODY CONTROLをメルセデスで初めて設定しています。AIR BODY CONTROLサスペンションのメリットは、サイズの異なるチャンバーを、リアアクスルのスプリングストラット内に3つ、フロントアクスルのスプリングストラット内に2つ採用しているため、サスペンションの硬さを3段階で調整できることです。これによりベースサスペンションのソフトな乗り心地に加え、速度が増すにつれて、優れた操縦安定性を実現します。
AIR BODY CONTROLは車速や走行条件に応じて、ダンピング特性や車高を自動的に調整する電子制御式エアサスペンションです。路面状況、運転状況、乗車人数や積載状況に応じて、減衰力を常に最適に保ちます。高速走行時には車高が自動的に下がり、ハンドリング性能、空力特性および燃費を向上させます。また、荒れた路面などでは手動で最低地上高を15mm高めることができます。乗車人数などによる車体姿勢の変化を補正するセルフレべリング機能により、常に変わらないハンドリング特性を実現します。
フルタイム四輪駆動「4MATIC」
E 200 4MATIC アバンギャルドとE 400 4MATIC エクスクルーシブには、全天候型フルタイム四輪駆動システム「4MATIC」を採用しています。エンジントルクを前輪31%:、後輪69%の比率で配分し、様々な天候や路面状況下で最適なトラクションを発揮します。オンロードでは、コーナリング時や高速走行時の高い安定性を実現しました。また、オフロードや雪道などでは、タイヤの空転や横滑りを抑制し、高い操縦性や走行安定性を確保します。軽量コンパクトな設計などにより燃費向上にも貢献しています。
高強度・軽量ボディシェル
高剛性ボディは、優れたハンドリングや低騒音・低振動、衝突安全性を実現する土台となります。新型Eクラスの開発では、ボディシェルにおけるアルミニウムの使用率を先代の5%に比べて16%と大きく高めました。フロントフェンダー、ボンネット、トランクリッド、フロントエンドとリアエンドの大きな部分には、アルミニウム板材またはアルミニウム鋳物品を採用しています。また、超高張力鋼板の使用率も先代の3%から6%へと増加しています。この軽量設計によって、新型Eクラス(E 200 アバンギャルド スポーツ)は先代モデル(E 250 アバンギャルド)と比較し約50kgの軽量化を図ることで燃費を向上するとともに、スポーティかつ俊敏なハンドリングを実現しました。
次世代の安全運転支援システム
レーダーセンサーやステレオマルチパーパスカメラにより自車の周囲のほぼ360°を常に監視する複合的なセンサーシステムで、先行車両、横切る車両、後方車両、対向車、歩行者などを検出、状況を判断してアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシストすることでドライバーの負担を軽減し、安全性と快適性を高める安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」に代表される「インテリジェントドライブ」が大幅に進化しました。緊急時のステアリング操作をアシストする「緊急回避補助システム」、側面衝突の安全性を高める「PRE-SAFE®インパルス」、衝突時の衝撃音から乗員の耳を保護する「PRE-SAFE®サウンド」などの新機能を初めて採用したほか、ステアリングアシスト機能を強化した「ドライブパイロット」の数々の機能、歩行者に加えて交差点での車両飛び出しにも対応した「アクティブブレーキアシスト」も備わり、全方位の安全性を高い次元で実現しています。
ディスタンスパイロット・ディストロニック & ステアリングパイロット 〔機能強化〕
ディスタンスパイロット・ディストロニックは、都市、郊外、高速道路などの走行時にステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーにより、先行車を認識して速度に応じた車間距離を維持します。減速が必要な場合はアクセル及びブレーキを段階的に自動調整してスムーズに減速し、先行車が停止した場合は自車も停止します。高速道路での渋滞時に自動停止した際、30秒以内に先行車が発進した場合は、ドライバーがアクセルを踏まなくても自動で再発進します。30秒以上停止していた場合は、アクセルを軽く踏むかクルーズコントロールレバーを引くことで再発進が可能です。十分な車間距離が確保されている場合は設定された速度まで自動的に加速します。先行車および停止中の車両との距離が突然縮まった場合には、警告灯と警告音でドライバーに知らせます。またステアリングパイロットは、車線のカーブと先行車を、車線が不明瞭な道ではガードレールなどを認識し、車間を維持しながらステアリング操作をアシストします。
*ディスタンスパイロット・ディストロニック作動速度範囲:0~約210km/h 設定可能速度範囲:約20~210km/h
*車線が不明瞭な場合のステアリングパイロット作動範囲:~約130km/h
アクティブレーンチェンジングアシスト 〔メルセデス・ベンツ初〕
高速道路走行中にステアリングパイロットが起動している際に、ドライバーがウインカーを2秒以上点滅させると、車両周囲を監視しているセンサーが他の車両などとの衝突の危険が無いことを確認し、安全が確認された場合に自動で車線変更します。
*作動速度範囲:約80km/h~180km/h (一般道での利用不可)
アクティブエマージェンシーストップアシスト 〔世界初〕
ステアリングパイロットが起動している際に、ドライバーが一定時間ステアリング操作を行わない場合、警告灯と警告音によってステアリングを握るよう促し、それでもドライバーがステアリング、アクセル/ブレーキ、タッチコントロールボタンの操作の反応が無い場合は、さらに警告音を鳴らしながら、緩やかに減速して停止します。また、車両停止後は自動的にパーキングブレーキがかかることで、後方からの衝突による二次災害を防止します。
トラフィックサインアシスト 〔メルセデス・ベンツ初〕
一般道や高速道路を走行中、カメラが制限速度などの標識を読み取り、ディスプレイに表示し、制限速度を超えた際には警告音を出してドライバーに注意を促す機能も搭載します。
アクティブブラインドスポットアシスト 〔従来より装備〕
都市や高速道路などの走行時に、リアバンパー左右のレーダーセンサーにより、車両の斜め後ろのミラーで見えない死角エリアに車両や自転車がいることを警告します。さらに、側面衝突の危険がある時にはブレーキを自動制御して、危険回避をサポートします。追い越し車線に移ろうとして斜め後ろにいる車両に気づかなかった時など、ドライバーの不注意によるミスを予防し、安全な走行を支援します。
*作動速度範囲:約8~200km/h
*自動コース修正作動減速範囲:約30~200km/h
アクティブブレーキアシスト(歩行者検知/飛び出し検知機能付) 〔機能強化〕
先行車、前を横切る車両や合流してくる車両、歩行者、路上の物体などとの衝突の危険性を感知すると、ディスプレイ表示や音でドライバーに警告します。ドライバーがブレーキをかけると、必要な場合はシステムが衝突を回避するために強力な制動力を発揮できるようブレーキ圧を高めます。同時に、前席のシートベルトの巻き上げや助手席のシートポジション修正など、衝突時に乗員の最適な姿勢を可能な限り確保するPRE-SAFE®機能も作動します。ドライバーが反応しない場合、システムが衝突を避けられないと判断して、最大のブレーキ力で自動緊急ブレーキが作動します。衝突の回避もしくは被害軽減を効果的にサポートします。車両速度が約60km/h以下の場合には、衝突を回避するのに十分な制動力が得られます。なお、交差点での車両飛び出しにも対応するようになりました。
*作動速度範囲:約7~250km/h
*歩行者検知機能 作動減速範囲:約7~70km/h
*作動速度範囲は、気象条件や道路状況等により変動することがあります
渋滞時緊急ブレーキ機能 〔機能強化〕
ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーで、先行車およびその左右の車線を監視します。突然渋滞の最後尾が現れた場合などに、前走車との衝突の危険を検知します。その左右などに回避スペースが無いと判断すると、即座に自動ブレーキが作動し、衝突回避または被害軽減を図ります。回避スペースがある場合は、ドライバーの回避操作を優先します。ただし、ドライバーが反応しない、または回避操作が遅れて衝突が回避できないと判断した場合には、即座に自動ブレーキが作動します。さらに、渋滞末尾で回避操作を行う空間的余裕がない危険な状況を検知し、通常よりはるかに早い段階でブレーキを自動で作動させる機能をメルセデスとして初めて搭載しました。
緊急回避補助システム 〔メルセデス・ベンツ初〕
アクティブブレーキアシストの歩行者検知機能を補う新開発のシステムです。車両前方にいる車道横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストします。また、回避後の車線復帰も同様にサポートします。
*作動速度範囲:約20~70km/h
リアCPA(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム) 〔従来より装備〕
リアバンパーに設置されたレーダーセンサーが後方の車両を監視します。車間距離と接近速度から衝突の危険があると判断すると、ハザードランプを素早く点滅させて後続車のドライバーに警告するとともに、カラーマルチファンクションディスプレイの警告表示でドライバーにも危険を知らせます。それでも後続車が十分に減速しない場合は、ドライバーがブレーキを踏むと後方からの衝突に備えてブレーキ圧を高めます。ドライバーが反応しなかった場合でも自動的にブレーキ圧を高めて自車をロックします。玉突き衝突の回避など二次被害を軽減します。さらに、シートベルトテンショナーも作動させ、衝突の影響の低減を図ります。
PRE-SAFE®インパルスサイド 〔世界初〕
フロントバンパー外側のレーダーセンサーが、側面衝突が不可避であることを検知すると、衝突側前席バックレストのサイドサポートに内蔵されたエアチャンバーが瞬時に膨張します。乗員をドアから遠ざけることで衝撃の軽減を図ります。さらにPRE-SAFE®の乗員保護機能も同時に作動します。
PRE-SAFE®サウンド 〔世界初〕
システムが不可避の衝突を検知すると、車両のスピーカーから鼓膜の振動を抑制する音を発生させ、鼓膜の振動を内耳に伝えるあぶみ骨筋の反射収縮反応を引き起こします。この収縮によって衝撃音の内耳への伝達を軽減します。
アクティブレーンキーピングアシスト 〔従来より装備〕
フロントウインドウのステレオマルチパーパスカメラが車線を検出し、フロントホイールが走行車線を越えたと判断するとステアリングを断続的に微振動させてドライバーに警告します。ドライバーが反応しない場合は自動補正ブレーキによって車両を車線内に戻そうとします。高速道路など走行車線が非常に広い場合は警告が早まるなど状況に応じた判断が加えられ、警告の信頼性が向上しました。また、ドライバーの反応が遅れても自動的に補正ブレーキによる車線復帰をサポートすることで、安全な走行を支援します。
*作動速度範囲:約60km/h~200km/h
マルチビームLEDヘッドライト 〔機能強化〕
新型Eクラスに搭載される第二世代のマルチビームLEDヘッドライトは、片側84個のLEDを備えています。ステレオマルチパーパスカメラと4つのコントロールユニットが、理想的な配光パターンを毎秒100回の頻度で解析することで、きめ細かく高精度な配光を実現しました。84個のLEDは3段グリッド状に配置され、それぞれを個別に電子制御することで、先行車などを明るく正確に照射し続ける先進のシステムです。また、道路標識の反射が起こらないよう前方を照射したり、雨天時に路面からの反射を抑えドライバーに見やすい視界を提供することも可能です。さらに、対向車の眩惑防止はもちろんのこと、カーブを検知すると前もって配光パターンを制御し、カーブの先を早めに照らすとで安全性を高めます。
*アバンギャルド スポーツ、エクスクルーシブモデルに標準装備
360°カメラシステム 〔従来より装備〕
フロントグリル、左右のドアミラー、リアライセンスプレート上方に4つの広角・高解像度カメラを備え、合成処理された周囲の状況をモニターに表示します。自車を真上から見ているような「トップビュー」など、車両周辺の状況が直観的に把握できます。
パーキングパイロット(縦列・並列駐車) 〔機能強化〕
約35km/h以下で走行中、超音波センサーが左右の最適な駐車スペースを自動で検出します。自動操舵・ブレーキ・シフトチェンジ・速度コントロール機能により、自動で駐車します。複数の駐車スペースを選択することもできます。
以降の文章はドイツ本社のプレスリリースの日本語抄訳となります。一部記載につき、日本仕様と異なる場合があります。
新型Eクラス インテリアデザイン詳細資料
メルセデス・ベンツが未来へ大きく踏み出すべく数多くの革新アイテムを搭載した新型Eクラス。インテリアデザインには、高精細12.3インチワイドディスプレイも採用。宙に浮いたような外観が特長です。また、ステアリングホイールには自動車で初となるタッチコントロールボタンを採用。これにより、ステアリングホイールから手を離すことなく、インフォテインメントシステムの全機能を指の動きだけで操作できます。また、グラフィクスについては、高精細の表示やアニメーションが行える新しい高度なデザインを採用するとともに、ロジックを簡素化することで、まったく新しい操作感を実現しました。さらに、室内はゆったりした空間に高級素材を採用した官能的なデザインとしました。
個人の好みに合わせて構成できるワイドデュアルディスプレイ
新型Eクラスの快適重視の豪華な室内でひときわ目を惹くのがデュアルディスプレイです。それぞれ12.3インチで、解像度は1,920×720画素。この2枚のディスプレイをデザイン的に融合したワイドスクリーンコックピットは、新型Eクラス室内デザインの水平方向の流れを強調する中心要素となっています。インストゥルメントクラスターとなるこのワイドスクリーンコックピットは、ドライバーの視野内に仮想メーターを配した大型ディスプレイと、センターコンソール上方にセンターディスプレイを備えています。左右のディスプレイを1枚のガラスカバーで覆うことで、先進的なフラットスクリーンのような外観となっています。なお、ワイドスクリーン・インストゥルメントクラスターのデザインは、「クラシック」、「スポーツ」、「プログレッシブ」の3種類の中からお好みで選択して設定できます。
このワイドスクリーン・インストゥルメントクラスターは、COMANDオンラインとの組み合わせでオプション設定されるもので、エントリーモデルでは、2つのチューブタイプ円形ダイヤルと17.8cmカラーディスプレイクラスター(解像度1,000×600画素)に、21.3cm画面(解像度960×540画素)のセンターディスプレイを組み合わせたデザインとなっています。そして、この円形ダイヤル、インストゥルメントクラスター、センターディスプレイがハイグロスピアノラッカー調の1つのフレームの中に配置されています。
センターディスプレイの内容は好みに応じてカスタマイズできます。ナビゲーションマップ表示(つねに画面全体に表示)の場合を除いて、COMANDオンラインのセンターディスプレイのグラフィックコンテンツは、主要部の情報グラフィクスおよびアニメーション(画面の右2/3)と追加部(画面左1/3)に分割されています。
また、夜間は多色アンビエントライトによるバックライトが使用できます。この場合、ワイドスクリーンコックピットは宙に浮いたように見えます。
タッチコントロール:指でスワイプ
もう1つの革新技術として、新型Eクラスでは世界で初めてタッチコントロールボタンがマルチファンクションステアリングホイールのスポークに組み込まれています。これらのボタンはスマートフォンの画面と同じように、指の縦横の動きに正確に反応するので、ステアリングホイールから手を離すことなく、スマートフォンと同じく簡単で合理的かつ直感的な方法により、インフォテインメントシステムの全機能を操作できます。使いたい機能をスワイプで選択し、対応するタッチコントロールボタンを押せば、機能がスタートします。左右のスポークの各スイッチパネルに設けた他の4つのボタンは、音量調節や電話操作など、よく使う機能に対応しています。
入力の装備としてはもう1つ、センターコンソールのタッチパッドがあります。これも、指を1回ないし複数回(マルチタッチ)動かすことですべての機能を操作できます。また、文字や数字、特殊文字の手書き入力にも対応しています。手書き機能で入力した文字は読み上げもできるため、目で確認する必要がなく、路面から注意を逸らさずに操作できます。また、操作の安全性を高め、誤入力防止に役立つハンドレスト検出装置も搭載しています。タッチパッドの後ろには、タッチ式ボタンが3つあり、主要機能を直接すばやく操作できます(「戻る」、お気に入りメニューへ切り替え、オーディオクイックメニュー)。
インフォテインメントシステムの操作方式としては、タッチコントロールボタンやタッチパッドに加え、COMANDコントローラーと音声認識機能も採用しています。いつでもお好きな入力方法をお選びになれます。
新型Eクラスではさらに、エアコンディショナーの直接操作ボタンや、一部のドライバー支援システムを簡単に起動・停止できる直接操作ボタンも採用しています。安全運転支援システムの直接操作は今回が初めての採用となります。
操作・表示機能の設計で目標としたのは、スイッチ類や表示機能をデザインと機能の両面から首尾一貫した方法で分類するだけでなく、それらを改良し、目立たせることでした。メタリック仕上げのスイッチ表面や中実メタルのツマミなどが高い質感を表現しています。さらに、スイッチ類にはメタリックの表面に精緻なテクスチャーを施し、一部には特殊仕上げを採用することで、手触りや操作音に関してディテールへの配慮を徹底しています。
新しい操作方式
このまったく新しい操作・表示方式を開発した目的は、直感的操作性と、機能が分かりやすくしかも美しいデザインとを同時に実現することでした。その結果、新型Eクラスの室内では高精細の表示やアニメーションによる新しい操作感が特長となっています。重視したのは、新開発の表示技術を利用することで、運転席からの情報入力や閲覧をよりやさしく(より直感的に)できるようにすること。例えば、支援システムやダイナミックセレクトの動作モードの表示には、アニメーションを利用しています。また、インストゥルメントクラスター内で同じくアニメーションを利用するECOディスプレイは、分かりやすい表示で低燃費の運転スタイルで走れるようサポートします。
メニュー構造も、機能が選択しやすい新しいはっきりしたデザインに変更されており、状況に応じた適切なしかたで簡単に選択できるようになりました。この点では、エルゴノミクスに配慮した直感操作を重視しています。
ユーザーの体験とコネクティビティがますます注目される中、メルセデス・ベンツでは未来のデジタル化に取り組むべく、「デジタルグラフィック&コーポレートデザイン」と「ユーザーインタラクション」の2つの部署を新たに設置しました。この2つの部署は、現在および将来のモデルに採用する操作・表示方式(ユーザーインターフェース)の設計を行うべく緊密に連携しています。というのも、クルマの室内は、仕事やプライベートの場であると同時に、現代的ラグジュアリーを味わえる居住空間という『第三の場』としての役割がますます重要になってきているためです。この新しい部署は、「デジタル&コネクテッドライフ」、つまり生活のあらゆる面における急速なデジタル化というグローバルなトレンドに対応するものなのです。
「感情」と「知性」の表現としてのインテリア
ゆったり感を強調する新型ビジネスセダン、Eクラスの室内空間は、ラグジュアリークラス並みのエレガンスと、Cクラスのような洗練されたスポーツ性を融合させています。そのデザイン語法は、力強い充実したフォルムと彫刻的な面形状との絡み合いや、操作・表示部の前衛的明瞭性と広さが特長となっています。これによって、感情と知性の表現に具体的な形を与えています。デザインの基本思想「官能的純粋性」を最善の形で反映した、まったくユニークでコントラストに満ちたメルセデス・ベンツのデザイン言語となっているのです。
インストゥルメントパネルの下側に水平に広がるトリムは、エレガントなアーチ形と流れるような線が際立っており、落ち着きあるフォルムにより幅の広さを強調しています。ドアライニングへと回り込む波のような動きは、時を超越するアーチフォルムにより横方向に幅を強調するデザインを連続させるもので、CクラスからSクラスにいたるメルセデス・ベンツセダンの特徴的デザインです。また、Sクラスと同じく丸いエアアウトレット4個を配列することで、新型Eクラスのラグジュアリー志向をさらに明確に示しています。
この下側トリムの上には、まとまりある形をした別の部分があります。力強くスポーティな外観で、インストゥルメントパネルの上部が宙に浮いているように見えます。独立性を保ちつつ一体化されたワイドスクリーンディスプレイは、インストゥルメントパネルの上部の手前に立つ形で配置されています。全面きわめて平坦かつ滑らかなガラスで覆ったこの高精細ディスプレイは、非常に優れた品質に仕上げられており、室内に前衛的な趣を与えるとともに、最新電子機器の先鋭的なデザインと、キャビンのクラシックかつエレガントな自動車デザインとの間にコントラストを生み出しています。一方にエモーショナルなデザイン語法、また他方に知的な室内構造と優れて先進的な操作・表示部を採用した新型Eクラスの室内は、「感情」と「知性」という2つの相反する極性の総合を完璧に具現するものとなっているのです。
64色のアンビエントライト
室内照明には、長寿命・節電型のLEDのみを使用しています。選べるカラーが64色と、カスタマイズの可能性を大きく広げました。なお、アンビエントライトが彩る主な部分はトリム、センターディスプレイ、センターコンソール、ドアポケット、前後フットウェル、オーバーヘッドコンソールなどです。
シートデザイン:ファーストクラス
新型Eクラスではシートももう1つの特長となっており、エルゴノミクスに配慮した彫刻のトルソのような形の中に、メルセデス・ベンツならではの優れた長距離快適性と、洗練されたスポーティなデザインを融合しています。シートのデザインは以下のように装備バージョンによって異なります。
  • アバンギャルドのシートはスポーツ性を強調して曲面形状もそれに合わせて変更しており、中央部分には横方向にタックを入れることで、さらにスポーツ性にアクセントを与えるとともに、優れたラテラルサポートと背中の通気機能を実現しています。
  • アバンギャルド スポーツの新開発シートは、バックレストがよりスポーティな形となっており、きわめてスポーティなサイドボルスターと幅広のショルダー部を備えることで、ラテラルサポートをさらに強化しています。
  • エクスクルーシブは、中央部に縦のタックを入れるとともに、色はシートの他の部分と合わせています。全体の張り地はファブリック/本革の組み合わせ、またはナッパレザーとなっています。
新型LEDヘッドライト
新型Eクラスの知性が反映されているもう1つの部分がヘッドライトです。特徴的なのは、アレンジを施したフロントランプの二重の「眉」。透明レンズによる独自のヘッドライトがクルマの顔立ちを決定づけています。オプションのLEDハイパフォーマンスヘッドライトは、新型Eクラスに威厳をもってじっと見つめる顔つきを与えるとともに、ダブルトーチと上質なディテールにより、昼間でもすぐにそれと分るデザインとなっています。
目を惹く大きな特長として、マルチビームLEDヘッドライトにメルセデスならではのデザインを一体化したことが挙げられます。このデザインは、内側曲面の中にウインカーとカミングホームライト、車幅灯、デイタイムドライビングライトを独自の形に配置するもので、その結果、メルセデス・ベンツ車は昼夜を問わず、ユニークなデザインで他のクルマから際立ち、すぐに見分けが付きます。
ヘッドライトは傷が付きにくいコーティングを施した透明ポリカーボネート製レンズの中に、すべての機能をまとめました。他のさまざまなデザインと同様に、エッジはブラックとし、高級感と奥行き感を演出しています。
マルチビームLEDテクノロジー
新型Eクラスには、インテリジェントライトシステムとアダプティブハイビームアシスト・プラスを備えるマルチビームLEDヘッドライトを備えています*。マルチビームLEDヘッドライトは、他の光に照らされるブルーライトの表面が新たな特長となっており、ただちに見分けが付きます。Eクラスのトレードマークであるデイタイムドライビングライトと車幅灯の「トーチエフェクト」を囲むように配置されており、ロービームまたはハイビームを点灯した場合もブルーの光による魅力的な外観を演出することで、独特な趣を与えています。
独特な外観はまた、ヘッドライトの技術に新たな次元が開かれたことも示しています。というのも、マルチビームLEDヘッドライトは左右それぞれ84個の個別制御された高性能LEDを搭載しているからです。これによって、きわめて明るい光をこれまでにない精密制御で自動的に配分しながら、他のクルマを眩惑せずに前方を照らすことができるようになりました。
画素数についても、モニター画面と同じことが言えます。すなわち、個別制御できる画素数が多いほど、解像度は高くなり、精細な画像が得られる、ということです。画素数の多さはまた、ダイナミックな表示にもつながるもので、見た目にも精度や明るさが大きく向上します。
また、このように配光精度に新たな次元が開かれたことによって、メインビームを使用できる時間が延びて、路面の照明状態が改善されたことにより、安全性もいちだん向上しました。マルチビームLEDヘッドライトのメインビームの光出力は通常のシステムに比べて最大2.5倍となっています。
*: E 200 アバンギャルドを除く
リアのスターダスト
メルセデスのセダンファミリーに新たに加わった新型Eクラスのもう1つのデザイン上の特長となっているのが、ワンピース型のリアコンビネーションランプです。トーチデザインのテールランプはリアコンビネーションランプの曲面に沿うことで、リアコンビネーションランプの特徴的なファルムを強調するだけでなく、安全性も高めています。
スターダストや天の川、あるいはジェットエンジンの輝きを想わせるハイライトを追加したリアコンビネーションランプを備えています。この「スターダストエフェクト」は、テールランプのレンズの内部に組み込まれた多数の小型変形リフレクターによるもので、いわゆる「ランバート反射」を応用したこのリフレクターは、広く均質で明るい外観をもたらします。また、このリアコンビネーションランプはフルLED式となっています。
新設計リアコンビネーションランプは安全面でも非常に大きな効果を発揮します。ブレーキランプの光量が日中と夜間で、法定の範囲内で変化する(マルチレベル機能)ほか、ウインカー(マルチレベル機能)はリアコンビネーションランプの下部の幅全体に広がるデザインとなっています。
新開発直列4気筒BlueTECエンジン
メルセデス・ベンツ初のオールアルミニウム製となる新開発4気筒ディーゼルエンジンOM 654を導入します。4年以上の開発期間を経て生み出されたこのエンジンは、異なるモデルへの搭載に加え、ベーシックエンジンに一連の革新を施すことを特に